前回は、電気代高騰、FIT価格下落など太陽光発電を取り巻く現状を解説しました。今回は、自家消費型の太陽光発電と蓄電池設置のメリットを見ていきます。

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すでに「自家消費型」の太陽光発電が有利に?

前回の続きです。

 

「ピークカット」はどの家庭・企業にも重要で、自家消費型太陽光発電と蓄電池を上手に使い、基本料金や使用料金を下げることにつながる。またFIT価格が下がっている中、さらに太陽光発電の全量売電による収入も目減りしており、すでに自家消費型の太陽光発電の方が企業にとって金額的にもメリットが出ている。

 

 

例えば、下記の図表1のようなケースでは、仮に総導入コスト1660万円で全量売電型の太陽光発電を設置した場合、1年間70,000kWh売電できるとして、平成29年度の単価21円で計算すると、投資回収年数は11カ月を要し、自家消費型の太陽光発電と蓄電池の回収年数は、9.47年。

 

[図表1]電力使用状況

 

東京電力管内A工場

※空調機5kW出力のものを8台使用
※空調機5kW出力のものを8台使用

 

蓄電池(ENEMAN)システム

 

すでに全量売電するよりも自家消費型の太陽発電や蓄電池を設置し、電気料金を削減したほうがお得である結果が出ている(図表2)。

 

[図表2]

 

この例では、補助金や税制優遇などを利用していないが、現在は蓄電池や自家消費型の太陽光発電に補助金や税制優遇などが受けられるケースも多くあるので、ますます自家消費型の太陽光発電の方が有利になってきている。

電気代を削減…太陽光発電と蓄電池を導入した事例

兵庫県の老人施設で太陽光発電と蓄電池を導入したケースでは、所長のご要望として「午前中のピークに対してピークカットさせたい。また老人施設なので、防災機能として不測の事態や脅威に備えるために策定しておくBCP対策のためにも蓄電池を設置したい」ということだった。

 

 

実際にシステムの構築図としては、下記図表3になる。

 

[図表3]

 

30kWの太陽光発電のうち、10kWを蓄電池(26kWh)につなぎ、通常運転の際にはピークカットの機能としてデマンドコントロールを基本的におこない、天災などの非常時に使えるように特定負荷盤を用意し、非常用コンセントと事務所に電気を送れるようなシステム構成にした。

 

今回導入したENEMAN(エネマン)という蓄電池は、省スペースで通常の同じ容量の電池に比べ、3分の1のスペースでの設置が可能なうえ、重さも750kgと他の蓄電池より軽いので、躯体にもあまり負担をかけず設置できた。

 

デマンドコントロールがきちんとできているか? いくら発電しているか? などの見える化システムも導入し、ピークカットなどは自動でおこなうものの、施設管理者の電気代削減へのモチベーションにも一役買っている(図表4)。

 

[図表4]太陽光発電 + 蓄電池の見える化システム

 

所長さんからは、導入後に電気代も下がり、大変満足しているとコメントをもらっている。導入から2年で一部通信トラブルはあったものの、連系や蓄電池の部分でのトラブルはなく、安定運用を続けている。

 

FITの価格が下がる中、自家消費型の太陽光発電と蓄電池の設置は、電気代を削減したり、万が一の災害時にBCP対策ができるものとして、今後ますます普及していくと考え、弊社としてもお客様に積極的にご提案していきたいと考えている。

 

 

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