ハウスメーカーの営業マンが「契約を急ぐ」理由

前回は、契約売上主義である住宅業界の特徴とともに、住宅を建設する際の留意点を取り上げました。今回は、ハウスメーカーの営業マンが契約を急ぐ理由について考察します。

ハウスメーカーの多くは「知識のない素人」が大好き

住宅業界の多くの会社は、専門的な知識や、自分たちにとって都合の悪いことをなるべく知らない素人が大好きです。お客様を契約までは主人公と位置づけ、全面的に味方を演じます。時間をかけて検討をしているうちに知識が豊富になり、注文が多くなったり、競合他社の情報に心が迷わないうちに、なるべく時間をかけずに契約してもらおうと、あの手この手で仕掛けてきます。

 

個人情報の取り扱いが問題になったことやネット上での口コミの影響もあって、一時期盛んに行われた住宅会社の営業マンからの電話や訪問攻撃は下火になりました。また、住宅展示場に足を運んだり住宅会社と直接コンタクトをしなくても、サイトを比較したり住宅情報誌である程度の情報は手に入るようになっています。

 

だからこそ、コンタクトしてくれたお客様は、「すでに何社かをふるいにかけ当社での家づくりをそこそこ真剣に考えている可能性が高い」・・・そうであるならば、何がなんでも契約を急ぎたい、それが営業マンの本音なのです。

契約金を払って、やっと詳細の打ち合わせに入る

多くの住宅会社は契約を取ることが最大の仕事ですから、詳細の打ち合わせに入る前に「まず契約してください」と言います。契約書にハンコを押し、たとえば100万円ほどの契約金を払って、やっと詳細の打ち合わせに入るわけです。

 

その時点で施主であるお客様の頭の中にイメージとしてあるのは、モデルハウスであり、カタログやホームページに載っている”わが家”です。しかし、それらは”わが家”とは違います。あくまでも宣材としてのモデルなのです。かかっている費用が違います。

 

その後、詳細を詰めていく段階で、あるいは建物が出来上がっていく段階で、その事実が徐々にわかってきます。いいことばかりが伝えられて、マイナス要因は決して積極的に伝えられることはないのです。

本連載は、2017年4月12日刊行の書籍『改訂版「家づくり」は住宅会社選びで9割決まる 』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載家づくりを成功させるために知っておきたい「住宅業界」の裏話

株式会社タマック 代表取締役

1961 年(昭和36 年)千葉県生まれ。  愛知学院大学商学部経営学科卒業後、父親の経営する会社に入社するも、間もなく経営破たん。家族として背負った負債を返済するために3 年間、究極の職場・佐川急便に勤務。
負債を全額返済し終えた1988 年、父親が再度立ち上げたタマックの前身となるハウスクリーニング業有限会社多摩クリーンサービスに入社し、1990 年より住宅建設業を開始、某大手ハウスメーカーの指定工務店となる。
1993 年株式会社タマックに商号変更、1995 年株式会社タマック代表取締役に就任。2001 年大手ハウスメーカーの下請けから脱却し、注文住宅の自社ブランド「タマックの家」の受注を開始。下請け時代の反省から一貫して拡大路線をとらず、「半径10km 圏内限定施工」、「年間80 棟限定施工」、「月間7 棟平準着工」を掲げ、施主の立場に立った「サービス業」としての家づくりを実践している。
神奈川県川崎市多摩区に本社およびショールームを構え「生涯一拠点体制」を宣言し、施主にとっての「一分の一の家づくり」を大切に、「家づくりは幸せづくり」をモットーとし、地元に必要とされる会社として根ざしている。

著者紹介

改訂版「家づくり」は住宅会社選びで9割決まる

改訂版「家づくり」は住宅会社選びで9割決まる

貞松 信人

幻冬舎メディアコンサルティング

人生を左右するほどの大きな買い物である「家づくり」。 「家づくり」は購買経験を積むことが出来ないため、何が正しくて、何を基準にすれば良いかわからない、とても難しい買い物です。 あるアンケート調査では、注文住宅を…

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