ノベル版『女騎士、経理になる。』~第3章その⑤

幻冬舎コミックス運営のWEBマンガ雑誌「デンシバーズ」と幻冬舎ゴールドオンラインによる特別コラボ企画。デンシバーズの好評連載『女騎士、経理になる。』の原作小説で、2016年6月24日に発売された単行本『女騎士、経理になる。①鋳造された自由』のプロローグと第1章、第2章、第3章を無料公開します。今回は第3章「リテラシー」その⑤です。

司祭補「……消えた方の名前は以上です。思いつく限りでは」
黒エルフ「ありがと。まったく、参ったわね……」

 

女騎士「いったいどうしたのだ?」
黒エルフ「今の名前を聞いてピンと来たでしょう?」

 

銀行家「もちろんです」
幼メイド「もちろんなのです!」

 

女騎士「わ、私にも分かるように説明してくれ!」

 

黒エルフ「あんたも知ってのとおり、最近この銀行では取引先からの全額返済が増えているわ」

 

女騎士「うむ。借りたカネをすべて返したいという問い合わせだな。それが……?」
黒エルフ「今あがった名前は、みんな全額返済した人たちの名前と一致しているのよ」

 

女騎士「つ、つまり……?」

 

司祭補「消えた方々は、どなたもお金を全額この銀行に返してから消息を絶っている……。そういうことですわね?」

 

黒エルフ「ええ。まだ確証はないけど、思った以上にマズい状況になっているのかも」

 

女騎士「分からん。なぜその人たちは消える必要があったのだ? カネの返済と関係あるのか?」

 

黒エルフ「答えを急ぐことはできないけど、調べてみたほうがよさそうね」

 

女騎士「よ、よし。私も力を貸そう」

黒エルフ「足手まといにならないでよね」

 

司祭補「わたしもご一緒しますわぁ」

 

黒エルフ「教会はいいの?」
司祭補「侍女さんが何とかしてくれます♪」

 

一同(いいのか、それで…)

 

幼メイド「はっ! そういえばだんなさま、そろそろ馬車が着くころあいでは?」

銀行家「グーテンベルク様からの金貨を載せた馬車ですね」

 

女騎士「グーテンベルク?」

 

銀行家「丘陵地帯の寒村で暮らすドワーフの技工です。この方も全額返済を申し込まれて、そのお金がもうすぐ届くのです」

 

女騎士「丘陵地帯の寒村なら、のんびり行っても1日で到着できるな」
黒エルフ「ちょうどいいわ。そのグーテンベルクとかいうドワーフに話を聞きましょう」

 

司祭補「ドワーフは信心深い種族。わたしがご一緒すれば何かのお役に立てると思いますわ」

 

銀行家「ぜひ町人消失の謎を明かしてください!」
幼メイド「ではさっそく、ごしゅったつの準備をいたしますぅ~」

 

銀行家「たまには私も手伝いましょう。3人の荷造りくらいでしたら、私にも──」

 

黒エルフ「待ちなさい」ガシッ
銀行家「!」

 

黒エルフ「銀行家さん、あなたにはちょっとお話があるんだけど……?」ニコニコ
銀行家「ハ、ハハ……何でしょう?」

 

黒エルフ「この本、いったいいくらしたの!?」
銀行家「いえいえ、たいした金額では……」

 

黒エルフ「具体的な数字で答えなさい! でないと番頭さんを呼ぶわよ!」
銀行家「そ、それは困ります!」

 

黒エルフ「コケモモだかフトモモだか知らないけど、ムダ遣いは許さないわ!!」

銀行家「ひぃ~!

「その他」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

「エンタメ」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

連載特別コラボ特別企画――『デンシバーズ』発の異色人気ノベルを無料公開!

女騎士、経理になる。 ①鋳造された自由

女騎士、経理になる。 ①鋳造された自由

原作:Rootport,イラスト:こちも

幻冬舎コミックス

特殊スキル「簿記」を武器に世界を救え! twitter累計550万view! 話題沸騰の異世界会計英雄譚、原作小説登場!!

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧