「白内障の手術後」に起こり得るトラブルとその対策①

前回までは、「白内障」に関するQ&Aを紹介しました。今回からは、「白内障の手術後」に起こり得るトラブルと、その対策を説明します。

手術によって起こり得る症状「グレア」「ハロー」

白内障の手術後は通常すぐに視力が戻りますが、ときには見え方に異常を感じることがあります。

 

特に、強いまぶしさを感じたり(グレア)、光がにじんだように見える(ハロー)が代表的な症状です。水晶体の濁りを取り除いたために強く感じられるもののため、慣れれば気にならなくなります。それでも気になる場合は、検診を受けてください。

 

術後早期に角膜浮腫、虹彩炎、眼圧上昇などが見られる場合もありますが、たいていは1週間程度で改善します。

 

[図表]ハローとグレア

 

また、少数の患者さんには、手術後「後発白内障」が起こることもあります。目の中に残った嚢の上皮細胞が増殖し、眼内レンズを挿入した袋の後ろが濁ってくるものです。手術後に目がかすむ感じがあればその疑いがありますが、簡単に治療ができます。

「着色眼内レンズ」で、手術後の違和感を無くす方法も

白内障手術は、水晶体の中身を吸い出し、そのかわりに眼内レンズを入れるというものです。そのため、無着色眼内レンズを挿入した場合は、青みがかって見える場合があります。この現象は特に大きな害はなく、多くは経過とともに慣れて感じなくなります。

 

最近では、色が自然に見える「着色眼内レンズ」が登場しており、そうした違和感がなくなります。またこうしたレンズを選ぶと、血圧が安定したり不眠症が改善するという研究結果も出ています。

 

急に涙が出てきたり、頭が痛くなるような場合、白内障手術とは直接関係ないため、同時期に起こった別の病気を疑うべきです。涙であれば涙道の検査で、頭痛は内科で詳しく調べることができるので、手術後半年以上たっても違和感や症状が消えないようならそちらの可能性を考えてみてください。

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連載正しい知識を身につける――まぶた、まつげ、検査、白内障に関するQ&A

日本眼科学会認定眼科専門医
指導医 

1998年名古屋大学医学部卒業後、社会保険中京病院に勤務。
2000年、社会保険中京病院眼科医員。
2005年ハーバード大学 Massachusetts Eyeand Ear Infirmary 留学。2006年、イリノイ大学眼科留学。2012年慶應義塾大学医学部大学院卒業博士号取得。同年、岐阜赤十字病院眼科主任部長、名古屋アイクリニック角膜・眼表面担当医に就任。白内障、レーシック、フェイキックIOLから角膜移植術、角膜クロスリンキング、眼瞼手術など最先端の手術をマルチにこなす。2011年~2015年までの手術実績約3700眼。
慶應義塾大学医学部 眼科学教室 非常勤講師。
大連医科大学客員教授。
中華人民共和国 非常勤医師免許取得。
ICLインストラクター。
トラベクトームインストラクター。

著者紹介

目の悩み・疑問がスッキリ解決する500のQ&A

目の悩み・疑問がスッキリ解決する500のQ&A

小島 隆司

幻冬舎メディアコンサルティング

「白内障の手術受けるべき?」「目がかすんで見えるけど、これって病気?」ウェブ上の「眼科相談室」には、毎日全国の方々からたくさんの悩みが寄せられています。著者は、約10年間にわたって約6000件以上の質問に丁寧に答え…

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