株価の正体──人気投票ではなく「将来利益の集合体」
株価は人気投票ではありません。株価は次の2つで構成されています。
- 企業が現在持っている純資産の価値
- 企業が将来生み出す利益の価値
このうち、実際の市場で重視されるのは圧倒的に「将来の利益」です。たとえば、純資産100億円の企業が時価総額1,000億円や2,000億円で評価されることがあります。現在の資産だけでは説明できませんが、投資家が「この企業は将来大きな利益を生む」と判断しているためです。
つまり株価とは、将来利益への期待を織り込んだ価格であり、言い換えれば「将来利益の集合体」です。
株価が毎日動く理由――新製品やM&Aが将来利益予想を揺らす
株価の土台が将来利益だと理解すると、日々の値動きも分かりやすくなります。株価は次のような要素で変動します。
- 決算発表
- 新製品発表
- M&A
- 金利・為替の変化
- 政策変更
市場参加者は、これらの要素が企業の将来利益にどのような影響を与えるかを予想します。利益が増えると予想されれば株価は上昇し、減ると予想されれば下落します。
ここで重要なのが市場コンセンサスです。市場コンセンサスとは、多くのアナリストや機関投資家が予想する「将来利益の平均的な見方」のことです。
株価は変動要素に反応しているように見えますが、本質は以下の流れです。
株価の根底には常に将来利益があり、変動要素はその予想を揺らすきっかけにすぎません。
PERが示すもの──市場は「過去」ではなく「将来」を見ている
株価と利益の関係を見る代表的な指標がPER(株価収益率)です。
例えば、株価が2,000円でEPSが100円なら、PERは20倍です。ただし、市場が評価しているのは過去の利益ではありません。市場が注目するのは、以下のような「将来の利益」を基準にしたPERです。
- 今期予想PER
- 来期予想PER
- 来々期予想PER
市場は、常に将来を先取りして株価を評価しています。