共働き世帯が増えるなか、夫婦それぞれでお金を管理する家庭も珍しくありません。財布を別々にすることで、それぞれが自分のお金を自由に管理できる一方、相手の貯蓄額がわからず、世帯全体の資産状況を把握しにくいという注意点もあります。本記事では、73歳夫婦の事例を通じて、財布を分けて家計管理する際の注意点について、辻本剛士CFPが解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
〈退職金4,000万円〉〈年金月30万円〉元公務員73歳夫婦。定年から13年、初めてお互いの口座残高を見せ合い「老後破綻」を悟ったワケ【CFPが警告】
預貯金残り700万円…73歳夫婦がようやく始めた「お金の話」
その後のヤスノリさん夫婦は、家計の見直しをしました。
家計を確認すると、預貯金は約700万円。年金収入は月30万円ほどある一方、生活費や旅行、買い物、車の維持費、娘や孫への援助などで月50万円ほどを使っており、毎月約20万円の赤字でした。このままでは、単純計算で3年ほどで預貯金が底をついてしまいます。
そこで旅行や外食、買い物を減らし、娘や孫への援助も見直した結果、支出は月35万円程度まで減少。赤字も月5万円程度まで圧縮できました。
それでも、現在の預貯金だけで考えれば約12年で底をつく計算です。今後も夫婦で話し合いながら、支出の見直しを続けていく必要があります。
今回の出来事をきっかけに、それまで避けてきた「お金の話」をするようになったヤスノリさん夫婦。
財布は別々でも、老後の生活は夫婦二人で続いていきます。「相手が貯めているだろう」と任せきりにせず、定期的に資産状況を共有することが、老後の安心につながるでしょう。
辻本 剛士
神戸・辻本FP合同会社
代表/CFP
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