仕事の第一線から引退して定年退職し、リタイア世代へ。そしてさらに年齢を重ね、シニア世代へ…。人生の移り変わりとともに、収入の柱が給料から年金へとシフトすれば、必然的に生活の見直しが求められます。「働いて稼ぐ」から「資産を守り、賢く使う」スタイルに転換する際、これまで気に留めなかった「お金の置き場所」の意味が大きく変わってくるのです。本連載は、あおぞら銀行Webサイトからの転載記事です。

リタイア世代のお金を守るには…「節約」よりも試してほしいこと

60代以降のリタイア世代の生活は、「資産を増やす」ことが中心だった現役時代と状況が大きく変化します。収入の柱は年金中心となり、かつてのように毎月の給与でカバーすることが難しくなるため、まずは「資産を減らさない」ことが最優先になります。

 

このようにご説明すると、恐らく最初に思い浮かぶのが「節約」ではないでしょうか。食費を削り、お小遣いを節約し、外出を減らし…。

 

でも、ちょっと待ってくださいね。それは現役時代に思い描いていた「リタイア後の生活」なのでしょうか?

 

リタイア世代の方々は、現役時代、仕事を最優先してきた方も多いでしょう。だからこそ、リタイアしたら夫婦で温泉巡りをしたい、海外旅行に行きたい…なんて思っている方もいらっしゃるはず。

 

もちろん、無駄遣いをしないことは鉄則です。でも、ご友人とのイベントや、お稽古事、家族との旅行などは、これからの人生を豊かにするためにも大切です。「節約のため」と我慢ばかりしてしまうのは、ちょっと違うのではありませんか?

 

リタイア世代の資産を「節約だけ」で守ろうとするのは現実的とはいえません。それよりもまず「お金の置き場所」を考え、そこで得られる「差」に注目するところから始めてはいかがでしょうか。

 

たとえば、同じ預金でも、

 

●金利が高い銀行に置く

●手数料が安い銀行を選ぶ

 

といったように、普段の生活を変えることなく、少しだけ「選択」を見直すことで、10年、20年という長いスパンで見れば、大きな違いになるからです。

お金の「安全性」「流動性」「扱いやすさ」について考えてみる

退職後の資産管理で欠かせないのが、

 

●安全性(元本が減らないこと)

●流動性(必要なときにすぐ使えること)

●扱いやすさ(家族が迷わず管理できること)

 

の3つです。

 

最近はNISAなどの投資に関心が集まっていますが、投資商品には値動きがあり、必要なときに希望する金額で売却できない場合もあります。一方、預金は基本的に元本保証であり、いつでも引き出せる安心感があります。

 

特に定年退職直後は、生活の変化に戸惑うもの。また、退職金で預金残高が増えると、急に投資を始めたり、金融商品を購入したりする方も少なくありません。ですが、知識を持たないままリスクのある商品を買うのは危険ですし、急に現金化する必要が生じても、その時の相場が悪ければ損してしまうこともあります。

 

退職金を受け取ったときは、焦らず、むやみに動かず、まずは預金として手元に置き、

 

●手元に置くお金

●保障のためのお金

●これからの思い出づくりのためのお金

 

など、人生の後半に必要な資金の役割分担をじっくり考えるのがお勧めです。

 

退職直後は、生活の面でも気持ちの面でも揺らぎやすい時期。だからこそ、大切なお金は、安全性・流動性・扱いやすさを兼ね備えた預金とするのが安心です。

シニア世代こそ「現預金」を確保すべき理由

お金の置き場所を安全性、流動性重視で考えたいタイミングは、ほかにもあります。たとえば、「シニア世代」となった方々のうち、特に75歳の後期高齢者の仲間入りをしたあたりです。

 

リタイア後の暮らしには、支出のタイミングを計画できるものと、できないものがあります。

 

旅行の費用や住まいの修繕費などは、あらかじめ計画をすることで、お金の置き場所も選択可能です。しかし、医療や介護、相続は、いつ起こるかわかりません。そんな「万一」に備えるには、本人にとってもご家族にとっても「すぐに使えるお金」を確保することが安心なのです。

 

そのためにも、

 

●必要なときに使いにくい

●売却タイミングが悪いと損が出るリスクがある

●家族が商品の内容を理解できず、相続時に困る

 

といった問題を回避するために「お金の置き場所」を考えましょう。

 

あなたの資産は、いざという時にスムーズに引き出しできますか? 少しでも疑問がある場合は、家族が迷わず使える「預金」に寄せていく作業が必要かもしれません。

 

「自分のため」だけでなく、「家族のため」にも、分かりやすい資産構成にしておくことは大切な備えなのです。

銀行によって「利率」「利便性」に大きな差が!?

預金はどこに置いても同じ…と思われがちですが、実は銀行によって、

 

●預金金利

●各種手数料

●口座の使いやすさ(アプリやインターネットバンキングの機能など)

 

など大きな差があります。

 

特に、退職金のようにまとまったお金を預ける場合、金利の違いはそのまま「受け取る利息の違い」につながります。また、振込や引き出しのたびに手数料がかかる銀行と、条件次第で無料になる銀行とでは、長い老後のあいだに少なくない差が生まれるのです。

 

銀行は「近いから」「昔から使っているから」という理由だけで選ぶのではなく、金利・手数料・サービスの質をじっくり比較して選ぶことが、退職後やシニア世代のお金を守るうえで大切な視点となります。

 

退職後やシニア世代の資産運用では、「大きく増やす」こと以上に「減らさないこと」が重要です。その点から、利便性の高い銀行口座は、退職金やシニア世代のお金の「置き場所」を考えるうえで、検討すべき選択肢の1つと言えるでしょう。

 

あおぞら銀行BANKの預金でどんな差が生まれる?

あおぞら銀行BANKであれば、次のような使い勝手の良さがあります。

 

●あおぞら銀行BANKの円普通預金は100万円まで業界最高水準※1の年1.0%※2

●インターネットバンキングで誰でも他行宛振込手数料が月9回まで無料※3

●ゆうちょ銀行ATMは入出金手数料が無料、何度でも無料でお金を引き出せる

 

※1 業界最高水準の根拠:2026年8月3日現在、国内銀行(外国銀行・信用金庫等を除く)のうち、ホームページに金利掲載を行っている121行を調査(あおぞら銀行調べ)。キャンペーン等個別のお客さまごとの条件があるものは除きます。調査結果は過去の実績であり将来を約束するものではありません。

※2 2026年8月1日現在の適用利率、税引前、変動金利

※3 BANK口座開設月の翌々月から適用

 

あおぞら銀行BANKのような、金利・手数料・利便性などの観点で特徴のある銀行をうまく活用することで、「お金を減らさない」「お金を働かせる」という視点を取り入れることができます。

 

このように、自分が求める金利・手数料・サービスに合った銀行を選ぶことは、投資のように値動きを心配する必要がなく、元本を守った状態で利息を受け取ることができるという点でも、退職直後やシニア世代にとって安心感の高い選択肢と言えるでしょう。

 

ぜひ、これからは「お金を増やす」だけではなく、「お金を減らさない」ための銀行選びも意識してみましょう。

 

 

山中伸枝
CFP®
株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役

 

1993年、米国オハイオ州立大学ビジネス学部卒業後、メーカーに勤務し、人事、経理、海外業務を担当。2002年にAFPを、2004年にCFP®資格を取得した後、独立系FPとしての活動を開始。金融機関や企業からの講演依頼の他、マネーコラムの執筆や書籍の執筆も多数。著書に『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2026年最新版』(インプレス)、『50歳を過ぎたらやってはいけないお金の話』(東洋経済新報社)、『書けばわかる!節約・預金だけではもったいない わたしにピッタリなお金の増やし方』(翔泳社)等。

 

 

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