「一人で大丈夫、迷惑はかけない」。そう言い切った母を、息子は少し誇らしく思っていました。実際、暮らしぶりに困った様子は見えなかったからです。ところがある日、郵便物を整理していて目にした紙の束。そこに並んだ数字を見て、息子は言葉を失います。そこには、よくある「親のお金の話」に見えて、実は多くの家庭に潜む“落とし穴”がありました。FPの三原由紀氏が詳しく解説します。
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「仕送りは必要ないわ」…父の死後、年金月16万円でも“大丈夫”と言っていた母。3年後、実家で見つけた〈見慣れない封筒〉に息子が“思わず叫んだ”ワケ【FPが解説】
「なんだこれ」――クレジットカード明細に記載されていた“衝撃の残高”
転機は、71歳になった淑子さんが体調を崩して短期入院したときでした。
実家を訪れた淳一さんは、溜まった郵便物の中に見慣れない封筒を見つけます。複数枚のクレジットカードの明細。淳一さんは少し迷ったうえ、封を切りました。なぜだか説明はできませんが、「確認しておいたほうがいい」と感じたからです。
すると、それぞれの利用残高欄にはリボ払いの残高が記されていました。その額は、3枚合計でおよそ148万円に膨らんでいたのです。
「なんだこれ……!」
思わず叫んだ淳一さんは、淑子さんの退院を待ち、静かに明細を差し出しました。
「母さん。これ、どういうこと? 148万円も残高がある。説明してほしい」
「え? カードの支払い? 大丈夫。請求が来た分は払ってるわよ」
「いや……嘘だろ。仕組みを知らないで使ってたのか? これ『リボ払い』ってなってるだろ。払ってるのは一部だけ。元金が減ってないんだよ」
「どういうこと? ちゃんと払ってるのに、何が問題なの。難しいことを言われても、わからないわ……」
淑子さんは、息子から突き付けられた“148万円の残高”という事実に困惑し、黙り込んでしまいました。