5〜10%の下落は「暴落」ではない…必要なのは冷静な判断基準

半導体株のようにボラティリティ(価格変動)の激しい市場に投資する際、多くの人が少しの株価下落で「暴落だ!」とパニックになりがちですが、株価の表面的な数字だけで判断するのは非常に危険です。

株価は「EPS(1株あたりの利益)× PER(世の中からの期待)」という計算式で成り立っています。EPSは企業の業績という中長期的な要因であり、PERは金利動向や物価などのマクロ経済に対する「期待や不安」による一時的な要因です。

直近の米国主要IT企業や半導体企業の決算を見ても、軒並みEPS(利益)は数十%から数百%という規模で大きく上昇しています。企業の利益がしっかりと上がっているにもかかわらず株価が下落している場合、それは「これから金利が上がるかもしれない」といったPER(期待)の一時的な低下が原因である可能性が高いといえます。

利益(EPS)自体が下がり始めたのであれば、それは本格的な暴落のサインとして警戒すべきですが、利益が成長し続けているなかでの5%〜10%程度の下落は、健全な調整の範囲内に過ぎません。

暴落と騒ぐ前に、「なぜ下がっているのか(企業の利益の問題か、市場の心理的な問題か)」を冷静に分析し、長期的な視点を持ち続けることが投資成功のカギとなります。

根拠を持った売買を

日本の半導体株は、AIに必要なメモリ需要の爆発によって驚異的な復活を遂げており、今後のデータセンター建設ラッシュを背景に長期的な成長が期待されています。

ただし、特定銘柄への集中リスクや一時的な期待値による株価変動には振り回されず、常に企業の「利益(EPS)」に注目しながら冷静な判断を心がけましょう。

鳥海 翔
株式会社Challenger代表取締役
FP(ファイナンシャル・プランナー)/投資家

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