これまで日本株は長期的に低迷しているといわれがちでしたが、現在、半導体企業を中心に目覚ましい復活を遂げています。世界的に見ても、「今、日本の半導体企業は熱い」と注目が集まっています。本記事では、YouTubeチャンネル登録者数40万人超の人気FP・鳥海翔氏が、なぜ半導体株がこれほどまでに急騰しているのか、その背景にある「AIとメモリ需要」の仕組み、そして今後の投資において注意すべきポイントを解説します。
1年間で約40倍の〈キオクシア株〉…「半導体」急騰が単なるバブルではなく“適正な成長”であるワケ【FPが解説】
株価急騰はバブルか、適正か?…データセンター需要と「メモリ業界特有の波」
このように急騰したキオクシアですが、今後もこの成長は続くのでしょうか。
メモリ業界には特有の「波」があります。メモリは主にスマートフォンやパソコンに使われるため、これらの需要が高まれば価格が急騰して莫大な利益を生みますが、逆に需要が落ち込むと在庫過多となり、価格を大幅に下げないと売れなくなるという、世の中の需要に振り回されやすい性質を持っています。
しかし今後の展開としては、「これからは世界中のあらゆる場所にAI向けのデータセンターの建設が進むことで、スマートフォンやPCの買い替えサイクルに依存せず、メモリ需要も底堅く推移する可能性がある」との見方も広がっています。
半導体は工場の生産能力や技術の壁があり、急激な需要増に対してすぐに増産できないため、希少価値が上がり価格が高水準で維持されやすいという特徴もあります。この予測どおりに市場が推移すれば、いまの急騰は一時的なバブルではなく、適正な成長過程として今後も日本の半導体企業は伸び続ける可能性があります。
こうした見方のとおりに市場が推移すれば、現在の急騰は一時的なバブルではなく、成長過程の一局面であり、日本の半導体企業の成長余地はなお大きいと考える向きもあります。
一方で、注意点もあります。たとえば一部の日系半導体関連の投資信託において、直近で爆発的に伸びたキオクシアの構成割合が約30%を占めているケースがあります。
NANDの世界シェア1位はサムスン(約30%)、2位はSKハイニックス(約20%)であり、キオクシアはマイクロンやサンディスクなどと残りのシェアを争うポジションです。もし今後キオクシアの株価が急落して調整に入った場合、構成割合の大きさゆえに日系半導体全体にも強い下落圧力がかかる点には注意が必要です。
