“安易な贈与”は逆効果?

まとまった金額の生前贈与は、事前のコミュニケーションを怠ると、トラブルを招いてしまうリスクがあります。まとまったお金を“予期せず”手にしたとき、夫婦間の価値観のズレが浮き彫りになるのかもしれません。

また、2024年1月からスタートした新NISAなどをきっかけに、若年層の間で投資への意識が高まりました。一方、資産運用に対して拒絶反応を示す層も一定数存在します。そのリテラシーの格差が、夫婦の亀裂を生む要因となりかねないのです。

善意の生前贈与が裏目に出ないよう、たとえば「何のために使ってほしいお金なのか」という意図を共有することも、ひとつの選択肢でしょう。

「生前贈与を思いついたときは『きっと喜んでくれる』と信じて疑っていませんでしたが、浅はかでした。今後はなにごとも、もっと慎重に検討するつもりです」

オサムさん夫婦は今回の件を教訓に、自分たちの資産状況や今後の終活プランをオープンにしたうえで、子どもたちと丁寧にコミュニケーションをとりながら終活を進めようと、固く誓ったのでした。

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