「iDeCo」の税制メリットは「新NISA」を上回る

老後資金を準備するための公的な優遇制度、私的年金制度であるiDeCoの活用を忘れてはいけません。

iDeCoは、ほかの年金と同じように加入者が毎月掛け金を拠出し、自分で金融商品を選んで運用します。そのため、運用成績に応じて、将来、受け取る年金額が変わります。

運用商品には元本確保型と元本変動型があります。元本確保型は定期預金や保険積立で、元本変動型は投資信託です。現在は、自営業者や会社員、公務員、専業主婦(夫)も加入でき、ほとんどの人が65歳未満まで入れ、今後は70歳まで可能となる見込みです。

ここで紹介する理由は、年金制度だからこその税制面のメリットが、新NISAを上回るからです。ポイントは3つあります。

まずは、iDeCoで積み立てた掛け金が所得控除される点。掛け金の年間合計額は、その年の課税所得から差し引けるため、所得税や住民税が軽減されます。

次に、運用で発生した収益が非課税となる点。これは、新NISAの非課税措置と同様です。ただし、iDeCoは定期預金などの元本が保証される金融商品にも対応しているため、利息にかかる税金も非課税となります。

最後に、iDeCoで積み立てた資産を受け取るときの優遇措置です。全額を一括して受け取る場合は退職所得控除、分割で受け取る場合は公的年金等控除が受けられるため、これまた所得税が軽減されます。

ちなみに、iDeCoの月額拠出限度額は2027年1月引き落とし分から引き上げられる予定です。自営業者は上限7万5000円、会社員は企業年金の有無により異なりますが、上限6万2000円となります(図表1参照)。

[図表1]iDeCoの月額拠出限度額の引き上げ概要