市場に燻る2つの懸念材料とは?

1.インフレの再加速と金利の高止まりリスク

原油高をはじめとするエネルギーコストや物流コストの上昇は、社会全体の製品・サービス価格を押し上げる要因です。インフレが根強ければ、金利を下げにくくなります。

また、米政府による地政学的リスク(イラン等への軍事介入)への巨額の財政支出は、税収だけでは賄いきれません。そのため政府は、大量の米国債を発行しています。

新規に発行される国債を市場に吸収させるためには、国債の金利(利回り)を引き上げざるを得ません。金利が上昇すれば、株式市場のバリュエーション(PER)には抑制圧力が働きます。

その結果、企業のEPSが上昇していても、金利上昇によって株価がなかなか上がらない局面も想定されるでしょう。

2.中間選挙にともなう市場のボラティリティ上昇

また、2026年は米国の中間選挙の年にあたります。選挙結果によって今後の経済政策や法改正の方向性が不透明になるため、選挙前後は株価が乱高下する傾向があります。

これは過去の“中間選挙あるある”ともいえる、典型的な動きです。

短期の揺れに惑わされず、コツコツ長期投資を

2026年後半のS&P500を展望するうえで、足元の企業業績(EPS)は非常に堅調であり、AI関連需要を中心に、企業の成長がしっかりと数字に表れています。

マクロ金利環境や政治イベントによる短期的な不安要素はあるものの、投資家としては、こうした短期的な乱高下に狼狽して投資を中断するのではなく、企業の「稼ぐ力」の本質的な成長を理解したうえで、長期投資を継続していく姿勢が重要です。

鳥海 翔
株式会社Challenger代表取締役
FP(ファイナンシャル・プランナー)/投資家

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