「お金の節約」とは「お金を使わないこと」ではない

お金を使うことだけれども、新本で買うばかりではなく、同じもので古本のほうが安ければ、それを買う。そういう「知恵」も必要です。なにぶんお金は有限ですからね。

本だけでなく、古いCDなども、ブックオフのような所に出かけて探してみると、やはり掘り出し物に出合うことがあります。そうしたことは、自分にチョイスする見識があるかどうかの問題です。欲しいものが安く手に入れば、単純にうれしい。お金の節約というのはそうしたものです。

世の中は、お金を出しさえすれば大抵のことはなんとかなります。トランプのように大統領にだってなれる。かといって、お金はいくらでも出せばよいというものではありません。

「できるだけお金を出さずに、それだけの価値のものを手に入れる」ということが賢い生き方ではないのかなと思います。

まして、我々は手許に無尽蔵のお金があるわけではない。使えるお金の中で無駄を出さないでやろうと思えば、ヤフーオークションや「日本の古本屋」などさまざまなメディアを利用することが一番いい。

また各地の古書店と日ごろから「おつきあい」の買い物をしておいて、目録などが出た時にはすぐ送ってもらう、そしてまた、時には当面必要はなくても、御愛想に買っておく、そういう智慧も必要です。

そして各店の目録などを順繰りに見ておいて、つねづね古書の相場観を養っておく、そこにまた投資の「種」があります。

林 望
作家・書誌学者

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