年金はいつから受け取るのがもっともお得なのか……年金の支給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられて以降、よく議論されるテーマです。そんななか、12万部超えのベストセラー『節約の王道』の著者である林望氏は「年金が受給できる年齢になったら、即座に貰ったほうがいい」と言い切ります。その理由について、林氏の新著『節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由』(朝日新聞出版)よりみていきましょう。
年金は受給開始になったら即座にもらう…節約の達人が「年金繰下げ受給」に否定的なワケ
年金は受給開始となったら即座にもらう
年金について、我々はいったいどのように運用されているのかわからない。
自分のお金がいったいどこへ投資されているのかは知りようもない。
そうしたことを考えても、年金について一番大事なことは、政府を信用しないということでありましょう。
たとえば、「65歳から貰えます。でも、それを70歳まで待つと支払額が多くなります」という、年金を受け取る時期を遅らせる「繰下げ受給」という制度。仮に70歳まで遅らせると、82歳近くなると生涯受給額が逆転するようになっていますね。
だから、できるだけ遅く貰い出すほど1か月に受給する金額は多くなるはずですが、そこでみなさん忘れているのは、自分が何歳まで生きられるかわからないということです。
それで、「75歳からにしておいて95歳まで受給すれば、1か月にこれだけ貰える」などは、捕らぬ狸の皮算用もいいところ。95歳まで生きる保証なんてありますか。年金は死んだら丸損なんですから。
私は以前、まだ年金受給開始年齢が60歳だった頃、60歳になると同時に、即座に受給を開始しました。今75歳ですから、すでに15年分、それは1円も使わずにすべて近所の信用金庫に貯金しておいてあります。
そうするとその間、私は着々と働いてきちんと自分の働いたお金で生活できていますから、その信用金庫の貯金は、まるまる残っています。こうして、ともかくちゃんと働いてお金を稼げる間は、年金には手を付けないでおけば、とても心強い老後資金になって貯まっていきます。
いずれにしても、何歳まで生きるか分からない以上、年金が受給できる年齢になったら、即座に貰ったほうがいいと私は思っています。私は運用している政府を一切信用していませんから。年金はさっさと受け取って、すべては現金として手元に留保する、これが私のやり方です。
