「NISA貧乏」という言葉をご存じでしょうか。NISAの制度改正に伴い資産運用への関心が高まる一方、投資に回す金額を優先しすぎるあまり、現在の生活が困窮してしまう人々が急増しているようです。中東情勢や原油高など懸念材料はありつつも日経平均株価は史上初の6万円台を記録するなど、活況を呈する株式相場の裏で「投資を後悔する人たち」とは……YouTubeチャンネル登録者数40万人超のFP鳥海翔氏が「NISA貧乏」に陥る人の特徴と、そうならないための対策を解説します。
新NISAブームの裏で急増する「NISA貧乏」を知っているか…日経平均株価6万円の裏で「投資を後悔する人たち」【FPが警告】
投資を後悔する人たちの共通点
資産形成における選択肢は、大きく分けて3つあります。
1.「今」を最大限に楽しみ、将来のことは考えない
2.「今」は徹底的に耐え、将来の楽を目指す(NISA貧乏といわれる状態)
3.「今」も「将来」も適度に楽しむ
多くの人は3つ目が理想だと口にしますが、これは投資を後悔する人に多い特徴です。高い収入があるか、極めて緻密な資金計画があれば問題ありません。しかし、そのいずれかがないと、結局は今も将来も中途半端に終わってしまいます。
ここで重要なのは、あなたの「投資行動」が、あなたの「理想とする姿」と一致しているかどうかを確認することです。反対に、ここにギャップがあると「投資なんてしなければよかった」と後悔してしまいます。
ケース1.老後より今お金を使いたい
「老後は体が動かなくなるから、若いうちにお金を使いたい」というタイプです。このタイプの人は、キャッシュフローを確保したうえで、ストレスのない範囲で投資を継続するというのが適正なバランスでしょう。
このタイプの人が投資に比重を置きすぎてしまうと、もっとも大切にしたいはずの「今」を楽しむ時間が奪われ、後悔につながってしまいます。
ケース2.今より老後の安心を優先したい
「今の生活は質素で構わないが、80歳、90歳になったときに家族に迷惑をかけたくない」というタイプです。
このタイプの人は、リスクを取ってでも複利効果を最大化すべきでしょう。一方、このタイプは心配性な人が多いです。そのため、慎重すぎるあまり投資額を絞ってしまい、理想とする「老後の資金確保」が達成できずに後悔する人が少なくありません。
「理想の自分」から逆算した投資行動を
最後に、ぜひ皆さんに実践してほしいことがあります。新NISAを利用することで10年後、20年後にどのような状態になっていたいのか、具体的にイメージしてみてください。
・どの程度の資産を築き、どのような生活スタイルを送っていたいか
・そのときの精神状態はどうありたいか
これらが明確になれば、やるべき投資行動がおのずと見えてくるはずです。
「NISA貧乏」といわれるほど投資に励むことが理想の未来につながっているのであれば、それは誇るべき努力でしょう。反対に、投資のストレスで今の健康や人間関係を損なっているのであれば、戦略を見直すべきサインです。
単に動画や記事を流し読みするだけでなく、一度自分の理想を紙に書き出し、アウトプットしてみてください。漠然とした不安を具体的な計画に変えることが、NISA貧乏を脱し、真の豊かさを手に入れるための第一歩となるでしょう。
鳥海 翔
株式会社Challenger代表取締役
FP(ファイナンシャル・プランナー)/投資家
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