ヨウコさんが感じた「反省すべき点」

ただ、ヨウコさんも自分のこれまでの煮え切らない態度を反省しています。

「ミサさんが私のことを嫌いになったら、息子や孫に会えなくなるんじゃないか……そう考えたら、どうしても嫌われないように振る舞ってしまいました。その点は後悔しています」

資金援助が贈与税の対象となるケース

相続税法では、扶養義務者間での資金援助について、通常の生活費や教育費にあてるための資金であれば、原則、贈与税の対象にはならないとしています。

ただし、下記のようなケースは贈与税の対象となる可能性があるため注意が必要です。

・数年分の生活費をまとめて送金

・援助資金で株式や不動産を購入

・生活に必要ないと思われる高額商品を購入

・もらった資金を使わずに銀行口座などに預け入れたままにしている

ミサさんの場合、教育費や旅行費用を都度受け取っているため、贈与とはみなされないかもしれません。しかし、その資金を使わずに預金したり、有価証券などの購入費用にあてたりすると、贈与とみなされる可能性が高まります。

限りある老後資金の使い方

日常的な金銭援助は継続的な支出となり、老後資金の目減りを加速させます。「これ以上の援助は無理」と言い出すのは心苦しいかもしれませんが、親が経済的に自立を続けることこそが、長い目で見れば子や孫への最大の援助になるのです。

また、角が立たないように断るには、たとえば「FPに相談したら、将来的に資金不足に陥る可能性があると言われた」など、第三者目線を取り入れた具体的根拠を示すと良いでしょう。

日常的な援助はできなくても、節目でのお祝い(新築、出産、七五三、入学、卒業など)は欠かさないという心がけがあれば、良好な関係は維持できるのではないでしょうか。

近しい仲だからこその線引きとルール作りが必要です。お互いの経済的自立があってこそ、持続可能な関係が築けるのかもしれません。

山﨑 裕佳子
FP事務所MIRAI
代表