日経平均株価は2024年2月22日に1989年12月30日の史上最高値(3万9,894円)を更新して以降、調整はありながらも足元では54,000円台を記録するなど、上昇を続けています。2024年1月からはじまった新NISAを機に投資をはじめた個人など、この上昇相場の恩恵を受けている人も多いのではないでしょうか。ただ、なかには大きな損失を出してしまい“トラウマ級の後悔”に見舞われた人もいるようです。定年後に株式投資をはじめた60代男性のケースをみていきましょう。
(※写真はイメージです/PIXTA)
生きた心地がしなかった…退職金1,500万円の60歳男性〈日経平均・史上最高値更新〉の上昇相場でNISAを開設→運用益に気を良くした結果“トラウマ級”の後悔【CFPが警鐘】
過去最高値を更新し続ける日経平均株価
近年は株式市場の上昇が続いていることに加え、NISAなどの税制優遇が整備されたこともあり、投資に取り組む人が増えています。
日本証券業協会「証券投資に関する全国調査」によると、有価証券の保有率は2015年には18.2%だったのに対し、2024年には24.1%まで上昇しているようです。
市場の動きをみると、2026年1月時点で日経平均株価は54,000円を超え、史上最高値を更新しました。こうした上昇相場のなかで、投資の恩恵を受けている個人投資家も少なくないでしょう。
一方、この上昇相場がすべての投資家にとって良い結果をもたらしているわけではありません。なかには相場の動きを読み違え、大きな損失を抱えてしまい、トラウマ級の後悔に見舞われた人もいます。
退職金を使って投資をはじめた60歳男性
ナオキさん(仮名・60歳)は、長年にわたり医薬品会社に勤務してきました。妻と二人暮らしで、定年退職したばかりです。
退職金は約1,500万円。老後資金としては、ひとまず安心できる金額だと感じていたといいます。ただし、使い道を具体的に決めていたわけではなく、「当面は手元に置いておこう」というのが正直な気持ちでした。
そんななか、退職金が振り込まれるタイミングで、メインバンクから資産運用の案内が届きます。日経平均株価がバブル期の高値を超えたというニュースは知っており「いまから始めても大丈夫なのか」と、当初は半信半疑でした。
それでも話を聞くだけのつもりで、担当者の説明を受けながらNISAを開設。その後すぐ、「せっかくNISAを開設したから」と、2025年4月に日経平均株価連動型の投資信託を購入しました。
その後、相場は堅調に推移し、評価益は着実に増加していきます。
![[図表]有価証券保有率の推移 出典:日本証券業協会 証券投資に関する全国調査を参考に筆者作成](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/0/4/540mw/img_04e6a1cfefcaabbffdd04cdf59f7f9f338147.jpg)