金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」によると、60歳以上の単身世帯で金融資産保有額が3,000万円以上の割合は15.6%、70歳以上では17.5%でした。老後にこれだけの資産があれば一生安泰のように思えますが、こうした“裕福な高齢者”のなかには、思わぬ悩みを抱えた人もいるようです。牧野FP事務所合同会社の牧野寿和CFPが解説します。
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私の遺産で贅沢はさせません…資産1億円の65歳・独居老人が決断した「お金の使い道」【CFPが解説】
Aさんが自作したライフプランの注意点
Aさんのライフプランについて、1.終の棲家の(2)と(3)については、現在のマンションを売却した売却益も含めて資金とするということでした。この場合、住み替えに係る譲渡課税等について、税理士に相談する必要があるでしょう。
またAさんは、弟のBさんについて「正直『甥と姪のため』という名目でかなりの額を援助しました。そのうえ遺産まで渡して贅沢させるつもりはありません」と話します。そのため、遺言書にはBさんの名前を書かなかったそうです。なお、被相続人の兄弟姉妹は遺留分を請求できません。
とはいえ、「両親の介護という恩があるのは確かであり、迷惑はかけたくない」と考えたAさんは、自身の葬儀費用として、Bさんを指定受取人とした死亡保険金500万円の生命保険に加入しているとのことでした。
帰り際、Aさんは「お金は貯めるより使うほうが難しいですね」と苦笑していましたが、質素倹約を身に付け、さらに将来のお金の使い道まで考えているAさんであれば、満ち足りたセカンドライフを過ごせることでしょう。
牧野 寿和
牧野FP事務所合同会社
代表社員