国税庁「民間給与実態統計調査(令和6年分)」によると、1年を通じて勤務した給与所得者5,137万人のうち、年収1,000万円超はわずか6.2%でした。そんなひと握りの“年収1,000万円プレイヤー”ですが、これを達成したからといって、誰もが歓喜するわけではないようです。55歳会社員の事例をもとに、高年収層が直面しやすい「手取りの悩み」とその対策をみていきましょう。
給与明細を思わず二度見…55歳サラリーマン、部長昇進で“年収1,000万円プレイヤー”の仲間入り→入金額に思わず「なにかの間違いでは」【CFPの助言】
年収1,000万円でも余裕なし?…高収入でも手取りが増えない
国税庁「民間給与実態統計調査(令和6年分)」によると、日本人全体の平均給与額は477万5,000円でした。
また企業規模別にみると、従業員数99人以下の企業では437万3,000円、5,000人以上の企業では538万9,000円となっており、規模の違いによって100万円以上の差が生じていることがわかります。
こうしたなか、年収1,000万円以上の人の割合は全体の6.2%(男性9.7%・女性1.6%)と限られていることから、ここを「高収入の節目」として認識している人も少なくないでしょう。
一方、年収が1,000万円を超えたからといって、生活に余裕が生まれるとは限りません。実際には「思ったほど手取りが増えていない」と感じる人も多いようです。
その背景にあるのが、所得税や住民税などの税金の仕組みです。日本の所得税は「超過累進課税」が採用されており、所得が増えるほど、適用される税率も以下のように高くなります。
課税所得が増えることで税率が段階的に上がります。昇給や昇進によって収入が増えても、税率が一段階上がることで、手取りの増加幅が抑えられてしまうのです。
え、こんなもんなの?…給与明細を二度見した55歳サラリーマン
中西辰巳さん(仮名・55歳)は、妻と娘の3人で暮らす会社員です。23歳で製造業を営む会社に入社して以来、同じ会社で営業職として長年にわたり貢献してきました。
入社当初の年収は300万円台でしたが、経験を積むなかで徐々に評価され、30代には500万円台、40代には700万円台へと収入が伸びていきました。そして55歳を迎えた今年、ついに部長へ昇進。中西さんの年収は、1,000万円を超えました。
「やっとここまできたか……」
辞令を受け取ったときはこれまでの努力が報われたように感じ、感無量だったそうです。
ところが、最初の給与明細を確認した際、思わず二度見してしまったといいます。
「え、こんなもんなの?」

