お年玉は、正月に大人が子どもへ成長を祝う気持ちを形にして伝える日本ならではの習慣です。本来、渡すほうも受け取るほうも幸せなイベントのはずですが、家庭ごとにお年玉の金額の基準や考え方が異なるため、思わぬ誤解やトラブルが生じることもあります。「お年玉なんてあげなきゃよかった」と後悔を口にする69歳夫婦の事例をもとに、お年玉をめぐる家族間のトラブル事例をみていきましょう。
お年玉なんてあげなきゃよかった…〈年金月24万円〉〈貯金2,000万円〉69歳夫婦がポツリ。理由は、義理の娘の「何気ない一言」
年代別データから見る「お年玉」相場
日本のお正月の文化であるお年玉。毎年いくら包むべきか悩む人も多いのではないでしょうか。特に、孫や親戚の子どもに渡す場合、それぞれの金額に迷ってしまいます。
株式会社インテージが行った調査によると、お年玉の金額は子どもの年齢によって異なり、小学生未満では「1〜1,000円」、小学校低学年では「2,001〜3,000円」が最も多い結果となりました。年代別の相場は下記のとおりです。
この結果から、小学生未満の子どもに対してはお年玉を渡さない家庭も少なくなく、渡しても1,000円程度にとどめるケースが一般的だということがわかります。
一方、家庭の考え方によっては5,000円や1万円を包む場合もあり、必ずしも相場どおりとは限りません。特に、孫にお年玉を渡す場面では、相手方の両親が用意する金額との差が生じ、気まずさを覚えることもあるようです。
1万円は多すぎる?…69歳夫婦の事例
佐藤明弘さん(仮名・69歳)は、同い年の妻・和子さん(仮名・69歳)と2人、郊外に暮らしています。夫婦の収入は年金で、月におよそ24万円。貯金も2,000万円ほどあり、生活に不安はありません。
また明弘さんには、ひとり息子の望さん(仮名・38歳)がいます。現在は結婚して家庭を持ち、妻の恵理さん(仮名・37歳)とともに、遠方で暮らしています。
息子から届いた喜びの報告
「無事に生まれたよ。女の子! もう、信じられないくらいかわいいよ」
次の正月は、生まれて間もない子も連れて帰省するとのこと。佐藤夫婦は、初孫の誕生に胸が躍ります。
「せっかく帰ってくるんだから、お年玉をあげようか」
当初は、初孫ということもあり1万円を包もうかと話し合った2人。しかし、念のため相場を調べてみたところ、小学生未満の子どもに高額なお金を渡すケースは一般的ではないことがわかりました。
また、最初から高い金額を渡してしまうと、それが当たり前になってしまうのではないかという不安もあり、今後も続く親戚づきあいを考えた結果、夫婦は1,000円を渡すことに。金額よりも気持ちが大事だと、自分たちなりに納得した判断でした。
