親は、子どもや孫の年齢にかかわらず何かと世話を焼きたいものですが、老後の家計では使えるお金に限りがあります。自分たちの資産状況を顧みず、無制限に援助するわけにはいきません。お正月が過ぎても一向に帰る気配のない娘と孫……70代夫婦はどう対応したのでしょうか。牧野FP事務所合同会社の牧野寿和CFPが解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
そろそろ3学期じゃないか?…冬休み終了間近も実家に居座る36歳娘と9歳孫。年金月25万円・70代夫婦の“平穏な老後”が終わりを告げた「娘の告白」【CFPの助言】
援助はしてやりたいが…70代夫婦の家計事情
AB夫妻の収入は、月25万円の年金のみです。また定期的に通院もしており、とてもCさんや孫の面倒をみる経済的な余裕はありません。
資産は自宅の土地と家屋と、約500万円の預貯金です。
もっともCさんは、早急に離婚して、自身も仕事を探して自立したいとのことでした。ただ、その間の生活は、独身時代の貯金を取り崩すので、しばらくは実家に住まわせてもらい、孫も実家から小学校に通学させたいと言います。
Cさんのその後
それから数ヵ月後、Cさんは正式に離婚。就職先と実家どちらにも近いアパートを見つけて、母子で暮らす準備を始めています。
親権はCさんが持ちますが、Dさんに慰謝料も養育費も請求しないといいます。その理由は、結婚以来その場しのぎの嘘をつかれ、その度に裏切られるのがつらかった、なにより早く離婚を成立させたかったと、Cさんが話してくれたそうです。
なお、ひとり親家庭等には、児童手当や児童扶養手当のほか、資格や知識を習得するための「母子(父子)家庭自立支援給付金」といった支援制度があります。居住の自治体が担当窓口です。
今回紹介した事例は、娘のCさん自身に自立の意思があったことが救いです。ここでダラダラと同居生活が長引いてしまうと、AB夫妻の家計が圧迫され、最悪の場合共倒れしてしまう危険もありました。
離婚を検討する当事者はもちろん、親としても子どもが自立できるよう、各種手当・給付金や相談窓口など、「助けてもらえる場所」を把握しておくとよいでしょう。
牧野 寿和
牧野FP事務所合同会社
代表社員