第2位 鳴子温泉郷(宮城県)

宮城県北部の奥州に広がる鳴子温泉郷は、「鳴子温泉」「東鳴子温泉」「川渡温泉」「中山平温泉」「鬼首温泉」の5つの湯処が連なる、歴史と泉質の豊かさで知られる名湯の里です。古くは『続日本後記』(837年)にも記される湯治文化が息づき、現代でも湯治ウェルネスの場として全国屈指の評価を得ています。

この温泉郷の魅力は、約400にもおよぶ源泉から湧き出す多彩な泉質でしょう。日本の泉質分類11種のうち8種類を有し、それぞれが異なる効能を持つため、滞在中に湯めぐりをしながら心身の調整や回復を図る湯治体験ができます。

鳴子温泉郷観光案内所ではお得な湯めぐりチケットが販売されているので、数日かけて制覇するのも楽しそうですね。

肌に優しいナトリウム炭酸水素泉や硫黄泉など、血行促進や冷え症改善、美肌効果が期待される泉質が揃い、慢性的な疲労やストレスの軽減にも最適です。

また温泉街の周辺は、鳴子峡や潟沼など豊かな自然に囲まれ、四季折々の景観と静かな環境が心身ともにリラックスさせてくれます。点在する足湯スポットや散策路は、滞在中の軽い運動やリフレッシュにもぴったり。

歴史ある共同浴場や伝統的な宿に滞在して、地元の食文化やこけし文化に触れることで、心と体のバランスを整える理想的な湯治ウェルネス旅となるでしょう。

第1位 指宿砂むし温泉(鹿児島)

指宿砂むし温泉は、豊かな自然に囲まれた鹿児島県指宿市で体験できる、世界的にも珍しい“天然砂むし温泉”です。海岸の砂は地下から湧き出る温泉で自然に温められ、その温かさと砂の重みによって全身がじんわりと包み込まれます。この独自のスタイルは、昔から湯治を愛する人々に指示されてきました。

砂むし温泉は湯への入浴と異なる形で心身の調整を促します。自然の熱が体を温め、血行を促進することで新陳代謝が活性化し、老廃物や余分な水分の排出を助けるデトックス効果が期待されるほか、筋肉や関節にやさしい熱刺激が肩こりや腰痛、冷え症といった慢性的な不調にも貢献。砂の重みから解放されたあとの爽快感がたまらないそうです。

300年ものあいだ親しまれてきた砂むし温泉の効能は、近年の医学研究で証明されることになりました。砂むし温泉は、身体の温度上昇を緩やかに行い、脳の血流変化も小さいため、サウナや通常の入浴と比べて負担が少ないことが確認されました。幅広い世代の健康維持に適していると評価されています。

海を眺めながら入ることのできる砂むし温泉もあるそうです。波音をききながら砂に包まれる穏やかな体験は、日常のストレスから解放される理想的な湯治ウェルネスの場です。指宿砂むし温泉で、自然と調和した健康習慣をぜひ体感してみてはいかがでしょうか!