老人ホームの価格差はどこからくる?

有料老人ホームの価格はピンキリです。なぜここまで価格差が生じるのか、詳しく解説しますね。主な理由は次の5つです。

1.立地・ロケーション

老人ホームの価格に、最も影響を与えるのが立地。都市部や駅近など、利便性が高い地域では地価や運営コストが高くなり、それが居住費に反映されます。

2.建築コストと居室仕様

高級施設では、高品質な建築材料や最新の設備が使用されるほか、居室の広さも20m2以上とゆとりある設計が一般的。一方、低価格帯の施設では、既存の建物(学生寮や独身寮など)を改装して利用する、あるいは共用スペースを最小限にするなど、コストを抑えて建てることで料金を安く抑えています。

3.共用設備の内容

ラウンジやフィットネスジムなど、共用設備の充実度は料金に大きく影響します。必要最低限の共有スペースのみを提供する施設では、そのぶんコストが抑えられ、価格が安くなります。

4.スタッフの人員配置と介護体制

多くの施設では法令で定められている「3:1」の人員配置が標準ですが、「2:1」や「1.5:1」といった手厚いケア体制をとっている施設は、上乗せ介護費がかかります。

5.ブランド価値と運営母体

大手企業が運営する施設は、共有設備や医療体制、職員配置が比較的整っており、運営実績もあるためサービスの質が高く、その安心感やブランド力が料金に反映される傾向があります。