若い頃から資産運用を始めると、時間を味方につけられる分有利といえるでしょう。しかし、登録者数70万人超の資産運用YouTuber小林亮平氏は「新NISAは50~60代から始めても決して遅くない」といいます。同氏の著書『イラストと図解で丸わかり! 世界一やさしい新NISAの始め方』(KADOKAWA)より、筆者が50~60代におすすめする銘柄をみていきましょう。
【新NISA】50~60代から投資を始めるのは遅い?…メガバンク出身YouTuberが月1,000円ずつ投資した3つの銘柄「たった2年」で驚きの結果
高・中・低…リスク別おすすめ銘柄3選
ここで、つみたて投資枠で選べる商品の中で、大まかなリスク別の投資信託を一例として紹介します。
高リスク商品は、ここまで紹介してきたeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が人気です。もしくは米国株のみで運用したいなら、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)を選ぶといいでしょう。
中リスク商品は、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)という株式や債券、REIT(不動産投資信託)などでバランス良く構成されている投資信託がよく選ばれています。
ただ2020年のコロナショックの際、8資産均等型はREITの回復が鈍かったことで全世界株式以上に損失が大きくなった時もあったので注意しましょう。
低リスク商品は、三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)がおすすめです。つみたて投資枠では債券のみで運用する投資信託を選ぶことはできないのですが、この銘柄は債券が多めの構成になっているので、比較的値動きが安定していますね。
上記3銘柄を筆者が月1,000円ずつ買った結果…
私は2020年の初めから、これら3銘柄に月1,000円ずつ積立を行っていました。2023年末で48ヵ月経ったのですが、値動きにだいぶ違いが出ています(図表3参照)。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、コロナショック時に-16.11%と下落しましたが、その後は回復し、48ヵ月目には+44.64%と大きく上昇しました。
一方の三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)は、コロナショック時でも-4.01%と下落幅は小さかったのですが、48ヵ月目は+10.66%とそこまで上昇しませんでした。
この運用結果を踏まえ、50~60代の方で安定的に運用していきたいなら、新NISAで債券重視の投資信託を選ぶのはアリだと思います。ただその場合、将来的なリターンはどうしても限られてしまうことも、併せて知っておくといいでしょう。