天井の照明はほとんどの場合、家の新築時にあらかじめ設置されています。そのため、部屋の模様替えを検討する場合、どうしても“照明ありき”で考えなければいけません。しかし、一級建築士/模様替えアドバイザーのしかまのりこ氏は、著書の『狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール』(彩図社)のなかで、そんな悩みを一発で解決する“お役立ちアイテム”を紹介しています。詳しくみていきましょう。
「持ち家」でも「賃貸」でも簡単に設置可能…部屋を“おしゃれな空間”に変えてくれる〈照明器具〉とは?【一級建築士が解説】
シーリングライトからペンダントライトへの変更も可能
このダクトレールですが、照明位置の補正以外にも活用方法があります。
例えば、天井に直に取り付けられているシーリングライトから、デザイン性の高い吊り下げるタイプのペンダントライトへの変更などです。
装飾性のあるペンダントライトを使うことで、空間にデザイン性が生まれ、おしゃれな部屋になります。[図表1]は、LDK約16畳の間取り図です。そして黄色で塗られた場所が、照明の位置になります。
ダイニング空間の中心には、図のように天井にシーリングライトがありますが、ダイニングテーブルからは位置がずれています。そのため、テーブル面をピンポイントで照らすことができず、せっかくの料理もおいしく見えません。([図表2])
また、ダイニング空間をおしゃれに楽しむためには、シーリングライトよりも、デザイン性のあるペンダントライトが効果的です。そこで、ダクトレールを使い照明の位置を変え、またシーリングライトからおしゃれなペンダントライトに変えてみました。([図表3])
ダクトレールは1灯のペンダントを取り付けるのに便利なペンダントサポーターという種類のものを使いました。
このペンダントサポーターは、電気工事が要らないため、持ち家はもちろん、賃貸でも手軽に設置できます。
シーリングライトを外した照明金物に、このペンダントサポーターを取り付け、ペンダントライトをテーブルの中心にくるように、ペンダントサポーターのレールに取り付けました。
ダイニングテーブルの中心にペンダントライトを置いたことで、[図表4]のようにテーブルの中心にライトがあたるようになったため、料理などの演色性がUPし、食事時間も楽しくなりました。
このように、ダクトレールを使うことにより、部屋の照明を自由に動かすことができるようになり、家具のレイアウト替えや模様替えをする際には、大いに活躍してくれます。
しかま のりこ
COLLINO一級建築士事務所
一級建築士/模様替えアドバイザー