俳優の吉高由里子さんが主演する大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合・午後8時ほか)で、まひろ(吉高さん)の従者・乙丸を演じる矢部太郎さんと藤原道長(柄本佑さん)の従者・百舌彦を演じる本多力さん。まひろと道長の従者として、2人を最も近い場所から見守り、支える存在と言っても過言ではありません。SNSでも「おともず」として人気の“乙丸”矢部さんと“百舌彦”本多さんにお話を伺いました。前後編でお届けします。
矢部「百舌彦は乙丸のことを『ソウルメイトだと思っている』と言ってくれた」
――今年の大河ドラマ放送から約半年が経ちましたが、放送をどんなふうにご覧になっているか、お聞かせください。
本多力さん(以下、本多):単純に面白くて、「次どうなるのかな?」というのが毎回楽しみです。台本で読んでいたのがこういうふうな世界になるんだというのは見ていて面白いですね。
矢部太郎さん(以下、矢部):自分が映っているシーン以外は初めて見るので、「こういう感じなんだ」と、あっという間ですね。「もう終わっちゃった」みたいな……。
――SNSで乙丸と百舌彦の従者同士のコンビネーションも話題になっています。乙丸×百舌彦と「お供's」をかけた「おともず」というワードも生まれています。
矢部:すごく浸透していますね。皆さんおっしゃいますね。
本多:勘違いしちゃいますね(笑)。
――お互いはお互いのことをどう思っているのでしょうか?
本多:そうですね……。「僕が」じゃないですよ、百舌彦は、乙丸のことちょっと下に見てる(笑)。
矢部:それは台本に書いてあるんです。実際に身分も違いますもんね。
本多:それは事実としてありますね。
矢部:で、その感じを本多さんも僕に対して出す時があるんで……。
本多:いやいや、それはごめんなさい。
矢部:「私はちょっと高貴ですから」みたいな(笑)。
本多:それは矢部さんが下に入ってくるから……。
矢部:なんかたまに出る時があって気になっちゃう時はあるんですけども。
本多:(矢部さんは)なんかちょっといたずらしたくなる感じの先輩なんですけども、そういう懐の広い先輩って感じがします。はい。
矢部:百舌彦さんのほうが「偉い」けれど、同じ従者というところで繋がっている感じはありますよね。
本多:その一点「だけ」ね……。
矢部:もうその一点、かなり太い点ですよ。でも百舌彦さん、乙丸のことを「ソウルメイトだと思っている」って言ってくれましたから(笑)。
本多:そういえば、乙丸がさわさん(まひろの友人)の従者の方と仲良くなりそうなときがあって、めっちゃヤキモチ焼いていました(笑)。
本多力「“乙丸”で検索しています」
――SNSは検索したりしますか?
矢部:(視聴者が登場人物を描いた)「光る君絵」は結構見ています。
本多:見ますね。僕は「乙丸」で検索したこともありました(笑)。なんか気になって。
矢部:えっ、例えば「乙丸、いい」みたいなのがあったら「キーッ」ってなるんですか?
本多:そうですね。でも「いいね」ボタンしかないじゃないですか……。
――検索するのは「乙丸」だけ?
本多:そうですね。乙丸だけですね(笑)。なんでこんなに意識しているのか、わからない。