60歳でモデルデビュー、73歳で自分のお店を持つ、62歳で人生のパートナーに出会う……など、自分らしい生き方をしている60歳以上の女性51人をインタビューした『60歳からの生き方図鑑 いくつになっても「今がしあわせ」と言える女性でありたい』(百田なつき編著・グラフィック社)。本書の中から、「自分らしく生きている女性」を一部抜粋・編集してご紹介します。第2回目は、62歳のときに会社を立ち上げ、着物ブランド「WASOMI.」のオーナー兼デザイナーをしている、井上都裳子さんにスポットを当てます。
37歳のときに夫が突然死、夫の親族との財産争いも乗り越えて…“生涯現役”を胸に自ら「着物ブランド」を立ち上げた69歳女性【60歳からの生き方図鑑】
夫の親族からの仕打ち…財産をすべて手放し実家へ
――人生でいちばんつらかったことを教えてください。
37歳のとき夫が心不全で突然死したときです。子どもたちはまだ11歳と7歳でした。シングルマザーとなり、二人の子どもたちを育てながら経済的に自立するために必死でした。夫の会社は、私が代表取締役になって守っていくと思っていたので、その責任もあり、落ち込む暇なんてありませんでした。
しかし、夫の弟二人と、姉二人、そして義母のいじめが待っていました。財産争いもあったんです。それが嫌で、夫の会社と財産は全て手放して実家に戻ることにしました。
目指すは“年金に頼らない”経済的自立
――お金について将来に不安はありますか。
年金は月に7万円程度いただいていますが、年金に頼らない経済的自立を構築すると決意しています。 ですから、健康維持がいちばん。生涯現役で稼ぎ続けると決めています。そのためには覚悟と努力、知識が必要だと感じています。
ビジネスをしているので、経費がほとんど。個人消費の出費は少ないです。役員報酬はゼロですが、家賃は社長社宅としています。
ジャパンデイ出展を目標に邁進中
――夢や目標を教えてください。
生涯現役!
具体的には、国際特許を取得した国の主要都市で開催されているジャパンデイに出展したいです。また、大好きなロイヤル・カリビアン・クルーズに着物を10セット持って、営業を兼ねた船旅をしたいです。