高齢の「おひとりさま」が自宅を片づけようとする際、知っておいたほうがいいことがあります。それは、一般社団法人日本ホームステージング協会 代表理事の杉之原冨士子氏によると、「人生を楽しむための片づけ」だそうです。杉之原氏の著書『おひとりさま最後の片づけ やるべきこと・やらなくてもいいこと』より、詳しくみていきましょう。
ポイント(1)片づけなくていい場所を把握する
突然ですが、おひとりさまになったときにあなたは「これからどんな部屋で、どのように過ごしたい」と思いますか?
自分好みの部屋を想像するとワクワクして、自然とニヤニヤしてしまいますよね。もちろん、その部屋の中に、使っていないモノやあなたが好きではないモノは決して存在していないはずです。
あなたの部屋の中で、気になっている場所はありませんか? 誰にでも片づけたいモノや片づけたい場所があるものです。思い浮かんだモノや場所があれば、まずはそこから片づけましょう。きっとそれは、自分の理想の部屋にするために必要な作業なのだと思います。
もし、どこから片づければいいかわからない場合、最初に片づけるのは、いつも使っている場所です。使っていない場所を、わざわざ片づける必要はありません。
また、天袋は数年間まったく使わなかったモノが入っていることが多いです。つまり、これまで開けなくてもまったく不自由を感じなかったわけです。
このような場所は、片づけなくていい場所と言えます。せっかくモノが収まっているのに、天袋からわざわざすべて引っ張り出して、整理し直す必要はないのです。
理想の部屋にするためには、すべての場所を整理する必要はありません。
おひとりさまの片づけは、重点的に片づけるべき場所や、わかりやすく整理するべきモノがあり、そこを抑えて片づければいいのです。