新NISAの成長投資枠は、上場株式やREITをはじめ、アクティブ型の投資信託など幅広いラインナップがあります。どのような商品を選択するべきか、自分の考え方や方針に会ったものを探してみましょう。本連載は、経済ジャーナリストでありFP資格を持つ酒井富士子氏の著書『マンガと図解でよくわかる新NISA&iDeCo&ふるさと納税[増補改訂2版]』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。
新NISAの「成長投資枠」どうする?〈積極派・安定派・分散派〉それぞれにお勧めの投資信託の「具体的な銘柄」…FPが助言
成長投資枠で投資信託は何を選ぶ?
◆アクティブ型の投資信託が充実
成長投資枠で積立もしくは一括購入できる投資信託(投信)は、つみたて投資枠の対象商品を除くと約1700本。つみたて投資枠では株式型のインデックス投信がメインで、それに加えてローリスクのバランス型投信が対象商品となっています。
一方成長投資枠では、幅広いタイプの投信が選ばれており、株式型でいえばインデックスを超える投資成果を目指すアクティブ型投信が充実しています。図表2の「野村世界業種別投資シリーズ」「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信D」「大和住銀DC国内株式ファンド」はこのアクティブ型投信にあたり、各運用会社が綿密なリサーチをもとに、成長すると判断した企業の株式に投資しています。リサーチや運用にコストがかかるため信託報酬が1%超と高めですが、いずれも高いリターンを記録しています。
成長投資枠は「積極的な投資」というイメージがありますが、実は債券型の投信を選べる点もメリットです。債券型は、株式よりも値動きが安定している債券に投資するため、複数の資産を組み合わせたバランス型よりもローリスクな運用が期待できます。「東京海上セレクション」は日本の物価連動国債に、「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」は米ドル建ての社債に投資している商品です。
さらに、不動産や金などに投資する投信もあります。株式や債券以外の商品に投資し、資産を分散させることでリスクを抑えたい人向けの投信です。
◆成長投資枠で選びたいオススメ投資信託の例
酒井 富士子
経済ジャーナリスト、FP