新NISAをスタートするのは、とてもカンタンです。スマホで申し込めば、1~2週間で口座開設可能。また、積立投資枠の商品も、自分の「リスク許容度」を踏まえたうえで選択すれば大丈夫! お金のプロが解説します。本連載は、経済ジャーナリストでありFP資格を持つ酒井富士子氏の著書『マンガと図解でよくわかる新NISA&iDeCo&ふるさと納税[増補改訂2版]』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。
【新NISA】投資初心者の商品選び…FPが教える、リスク許容度に応じた「つみたて投資枠」の商品選択の方法
つみたて投資枠の投資信託は、金融庁が厳選している
◆リスク許容度に応じて商品を選択
つみたて投資枠の特徴の1つは、取り扱いの投資信託が金融庁によって長期・積立・分散投資に適したものに絞られているということ。どれも運用中にかかる手数料(信託報酬)が割安です。手数料のわずかな差が将来の資産に大きく影響するため、その中でも安いものを選ぶのが基本です。
インデックス型の投資信託は、株価指数と同じ値動きを目指す設定なので、大きなリターンは期待できませんが、値動きや運用方針がわかりやすく、信託報酬が特に割安なことから、初心者におすすめです。
アクティブ型も、金融庁の厳しい審査を通過したものだけなので、平均以上の利益を出したければ選択肢に入れてみても。ただし、信託報酬はインデックス型よりも高く、高リターンが期待できる分リスクは高めなので攻めたい人向けです。
その他の選択肢として、バランス型の投資信託も挙げられます。バランス型は、特定の資産と地域を選んで投資するのではなく、1本で複数の資産、地域を組み合わせて投資するタイプの商品です。1本に国内外の株式や債券などが組み込まれているため、1本で簡単に分散投資ができます。つみたて投資枠の対象投資信託は株式型が基本なので、債券を組み込みたいなら、バランス型を利用します。
いずれにしても、自分のリスク許容度と照らし合わせて投資信託を選ぶことが大切です。
◆つみたて投資枠の対象商品の要件
つみたて投資枠の対象投資信託は281本ですが(図表2参照、2024年2月1日現在)、それぞれの金融機関がすべてのつみたて投資枠対象商品を取り扱っているわけではありません。金融機関を比較する際は、対象商品の取扱状況をチェックしましょう!
酒井 富士子
経済ジャーナリスト、FP