日々進化を遂げるテクノロジーの数々。さまざまなスポーツで導入が進むなか、競馬レースにおいても最新技術が多く活用されています。特に2023年は、多くのシステムが競馬に導入された年でした。そこで今回は、競馬の楽しみ方を広げ得る新しい取り組みの魅力や課題について掘り下げていきます。
初心者も楽しみやすく…競走馬をGPSトラッキングでピタリと捕捉! 実はかなり進んでいる「競馬」の最新テクノロジー (※写真はイメージです/PIXTA)

リアルの競馬場を飛び出してメタバース空間にも進出

 

 

いまや競馬は現実世界を飛び出して、バーチャル空間にも進出しています。たとえば2023年7月15日~7月30日に開催された「バーチャルマーケット2023Summer」には、千葉県船橋市にある中山競馬場をメタバース世界で再現した「バーチャル中山競馬場」が登場しました。

 

「バーチャルマーケット」は、アバターなどのバーチャル商品や現実世界で使えるアイテムをメタバース空間で売買できるイベント。なかには音楽ライブをはじめとする体験型のブースも出展されていて、一般のクリエイター、企業を問わずさまざまな人が参加可能です。

 

現実世界では「有馬記念(GI)」の開催地となっている中山競馬場。「バーチャル中山競馬場」では、2017年の同大会にて優勝した有名馬キタサンブラックに騎乗できるタイムアタックレースが開催されました。さらに競走馬に乗ってパドックやコース内を楽しめるイベントもおこなっています。

 

なお「バーチャル中山競馬場」は、2023年12月2日~12月17日開催の「バーチャルマーケット2023Winter」にも出展。クリスマス仕様にデコレーションされた場内でレースに参加したり、競走馬を装飾したりといったアクティビティを提供しました。

 

また佐賀競馬場も、地方競馬場としては初となるメタバース技術を使ったオンラインイベントを2023年5月に開催しています。場内がダートコースであることにちなみ、「スナバース」と題したオリジナルのバーチャル空間を用いて多彩なプログラムを企画。1着の馬を予想するクイズ大会やグッズ販売、佐賀競馬公式YouTubeチャンネルにて放送している「SAGAリベンジャーズ」のライブ配信などがおこなわれました。

 

加えてイベント当日は、実際の佐賀競馬場内で限定オリジナルドリンクを販売。場内からスナバースに参加できる体験ブースも設置され、リアルとバーチャル空間を連動させた取り組みが特徴的でした。

 

メタバースやAIをはじめ、最新テクノロジーの導入がすすむ競馬界。レースの楽しみ方のバリエーションや気軽に競馬に触れられる機会の増加など、コアなファンはもちろん、これまで競馬をあまり楽しめなかった人たちにとっても嬉しい進化を遂げています。今回紹介した技術がさらに浸透することで競馬界がどのような盛り上がりを見せていくのか、今後もぜひ注目してみてください。

 


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<著者>
吉田康介
フリーライター