食べ歩きが趣味の社長 本にまとめた「本当に美味い店」とは? 

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食べ歩きが趣味の社長 本にまとめた「本当に美味い店」とは? 

今回は、趣味である「食べ歩き」の経験を本にまとめた社長の事例を紹介します。※本連載では、毎回ひとつの事例をあげ、今なぜ社長作家が激増しているのか、そして、本を出すことでどんなドラマが生まれるのかを探っていきます。

本当にいい店は自分をほめない・宣伝しない

行くぜ、今日も!旨い酒と美味い飯――

 

精神的疲労とストレスの多い社長業。ストレス解消の楽しみは飲み歩き。インターネットには頼らない。街を歩き、良さそうな店を見つける。赤提灯の店は一件美味そうな雰囲気を演出しているが、だまされてはいけない。

 

店構えと常連客を静かに観察。独自のチェックポイントをクリアすれば、常連客が入店する後から続いてそっと店に入り、中で皆が美味しそうにたべているものを先ず注文。

 

気に入れば次の機会にゆっくりとその店で飲食し、店をよく観察し、メニューをチェック。しばらく通い続けてみる。そして美食仲間を連れて行き、他人からの評価も得る。そのような段階を経て気に入った店を手帳にそっと書き込む。飲み歩き暦50年。リストアップした店もある程度になってきた……。

 

 

本書『ぶらり呑助舌つづみ』は、株式会社総合コンサル代表取締役・篠田静夫氏によるグルメ本である。東横線沿線を中心に、インターネットではわからない「本当に美味い店」30店を紹介している。

 

篠田氏は東急不動産株式会社、東急ホーム株式会社に勤務後、1998年に株式会社総合コンサルを設立。不動産の有効活用、管理、相続問題解決を中心業務とし、顧客にベストマッチングするスペシャリスト選定から問題解決までのトータルサポートサービスを行っている。各分野のスペシャリストと固い信頼関係を結ぶ彼の確かな人脈と誠実な人柄により、来年には設立20周年を向かえる。

 

仕事を通してお客様の人生を支えることを生きがいにしている篠田氏はとにかく“人”を大切にする。自らが美味しい店を見つけては仕事仲間を集めて、皆で楽しむ。そうした集まりはいつのまにか「グルメ会」と呼ばれるようになった。

 

制作中も篠田氏は、「百聞は一件にしかず、だろ?」と編集者を本書に掲載されている店に何件も連れて行ってくれた。

 

たとえば両国にある「明神下 神田川支店」。すっぽん鍋の隠れた名店だ。すっぽんの身はきちんとした下処理により、泥臭さはなく、非常に淡白な味わい。いくらでも食べられる。美味い。雑炊まで完食。ここはコースで六千円、酒を飲んでも一万円でおつりがくる。京都の某有名店の三分の一の値段である。すべて個室なのでくつろげるし、おかみが美人というのもうれしい。

 

「本当にいい店はいい女と同じで自分のことをほめたり、宣伝したりしないものだ」

 

と、微笑む篠田氏。本物を知っている男である。彼の確かな審美眼で選び抜かれた「本当に美味い店30店」を紹介した本書。出版後、制作した編集者本人が本書を片手に夜な夜な店に足を運んでいる事実は、ここだけの秘密としたい……。

 

 

篠田静夫 著

『ぶらり呑助舌つづみ』

 

 

行くぜ、今日も! 旨い酒と美味い飯

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