(※写真はイメージです/PIXTA)

働いていた際の給与と、加入期間で厚生年金の受給額は決まります。毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」には、これまでの納付額が記載されており、「こんなに払っているのか…。この払っている分、貯金しておくほうが得なのでは?」と思う人もいるようです。本記事では、「年金の意義」について検証していきます。

就職氷河期世代「どうせもらえないから、払わない」

「年金なんて将来どうせもらえないから、払わないほうが得だ」という意見は、数十年も前から存在しました。実際に払っていない人も多くいました。ここでいう「払わない」年金というのは「国民年金」のことで、日本に住んでいる20歳から60歳未満のすべての人が加入するものであり、本来、「払わない」という選択肢はありません。

 

“国民年金(基礎年金)は、日本に住んでいる20歳から60歳未満のすべての人が加入します。国民年金のみに加入する人(第1号被保険者)が月々納付する年金保険料は定額(令和2年度時点で16,540円)ですが、平成16年度から保険料が段階的に引き上げられてきましたが、平成29年度に上限(平成16年度価格※で16,900円)に達し、引き上げが完了しました。その上で、平成31年4月から第1号被保険者に対して、産前産後期間の保険料免除制度が施行されることに伴い、平成31年度分より、平成16年度価格で、保険料が月額100円引き上がりました。

 

※平成16年度の物価・賃金水準での価格です。実際には、その時々の物価・賃金の状況に応じて変わります。

 

国民年金(基礎年金)の支給開始年齢は65歳で、納付した期間に応じて給付額が決定します。20歳から60歳の40年間すべて保険料を納付していれば、月額約6.5万円(令和2年度)の満額を受給することができます。”『いっしょに検証!公的年金 〜財政検証結果から読み解く年金の将来〜 ー 厚生労働省』より

 

会社で働いている人の場合、国民年金は厚生年金と共に、自動的に納付されています。前述の「年金なんかもらえないから払っていない!」という人は、就職氷河期時代にフリーターや無職であった当時の若者に多く見られました。「年金を払うお金もない」という人も多く、親に立て替えてもらったり、納付猶予や免除制度を活用したりでしのいでいたようです。

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