手つかずで遺された、女手一つで育ててくれた80代母への仕送り“総額2,000万円”。50代娘、涙も…税務調査官「追徴課税です」→「なんで?悔しい!」【指摘されない方法を税理士が助言】

手つかずで遺された、女手一つで育ててくれた80代母への仕送り“総額2,000万円”。50代娘、涙も…税務調査官「追徴課税です」→「なんで?悔しい!」【指摘されない方法を税理士が助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

社会人になり収入を得られるようになると、これまで育ててくれた親へ生活費を渡したり、仕送りを送ったりする人は多いでしょう。しかし、親側が子どもを想って仕送りを貯金したままにしていると、いざ相続が発生した際に思わぬ事態となることも……。本記事ではAさんの事例とともに、仕送りの注意点について辻・本郷 税理士法人の山口拓也税理士が解説します。

税務調査の結果の連絡はそれから1~2か月後

しばらくして、税理士から連絡がありました。税務調査の内容について打ち合わせをしたいということで事務所へ伺いました。

 

税理士はおもむろに「増減財産検討表」という書類を出してきました。どうやら税務署から渡された税務調査の指摘事項がまとめてある書類のようです。その検討表のなかに、なんと母親がこっそり貯めてくれた2,000万円がありました。

 

「えっ……」一瞬Aさんは訳がわからなくなり、「どうして相続税の対象になるのですか!?」と質問しました。

 

すると税理士は、母がその家計の主宰者であり、子供がその口座の存在を知らなかった場合には、家に入れたお金は家計の主宰者のものになると話しました。名義はAさんですが実態は母親の財産である『名義預金』という状態です。

 

告げられた多額の追徴課税

今回のケースでは、母親が主宰者ということになり、母親の名義預金として相続財産になるようです。

 

「そんな、ひどい……」

 

納得できない気持ちでしたが、しぶしぶ修正申告に応じ、追徴税額を払うことになりました。

 

当初は5,000万円の財産で申告しましたが、これに2,000万円を加えて7,000万円の財産として相続税を計算しなおします。そうすると相続税総額は480万円となりますが、すでに160万円は払っているので差額の320万円が修正申告での相続税となります。

 

また、修正申告の場合、延滞税(令和6年の場合、年2.4%)と過少申告加算税(10%)も追加でかかることになります(約40万円)。追徴税額は合計で約360万円となりました。

 

税理士からは、「税務調査に素直に応じたので加算税が過少申告加算税10%で済んだけれど、仮装隠蔽になると重加算税35%かかるところだったからよかったね」と言われましたが屁のツッパリにもなりません。とにかく「悔しい!」、この一言に尽きます。

 

では、Aさんのように、亡き母もきっと望んでいないであろうこのような形で追徴課税をされないようにするためには、どうすればよかったのでしょうか?

 

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