(写真はイメージです/PIXTA)

国税庁『令和4年分 民間給与実態統計調査』によると、40歳~44歳の平均年収は、男性が602万円、女性335万円。45歳~49歳の平均年収は、男性が643万円、女性346万円です。高いと感じますか、それとも、少ないと感じるでしょうか。

金利0.002%の今、「働いてお金を貯めるということ」

日銀の発表によるとバブル期の預金金利は5%~6%にまで上っていました。一方現在は、各銀行によって利率に多少の変動はありますが、メガバンクでは定期預金でも金利0.002%です。

 

かつては銀行にお金を預けておくだけで、1年間で100万円が106万円に成長していたのです。貯金そのものが「投資」といえる環境でした。しかし超低金利が続くなか「貯金」のあり方は大きく変わり、口座はほとんど「お金を預けておくただの倉庫」になってしまったのです。

 

40代・独身の大槻さん(仮名)。現在の収入は月25万円、手取りでは20万円ほどになります。貯金額は44万円ですが、受け取った利子に愕然としたそうです。

 

「見慣れてはいますが…44万円貯金していて『1円の利子』がついたと通知がきました。わざわざ教えてくれなくてもいいよ、と思ってしまいましたね」

 

なお40代の平均年収は、40歳~44歳の男性が602万円、女性335万円。45歳~49歳の男性が643万円、女性346万円です(国税庁『令和4年分 民間給与実態統計調査』)。また単身世帯の金融資産保有額は平均値が871万円、中央値が100万円。大槻さん、はるかに少ない金額といえますが……。

 

「独身で、この貯金額で、不安しかないです。今まで何をしていたんだろうという気持ちはあります。ただ、奨学金を返したり、母にも何回かまとまったお金を渡したりしていて、『自分ではどうしようもなかった』という正直な思いもあります」

 

厚生労働省『2022年 国民生活基礎調査』には、日本国民の生活意識についてアンケート結果が記されています。「大変苦しい」「やや苦しい」「普通」「ややゆとりがある」「大変ゆとりがある」の5択のうち、「大変苦しい」「やや苦しい」と答えたのは全体の51.3%。過半数を超える結果となりました。

 

「超低金利」「人生100年時代」「老後資金問題」といった言葉が散々取り沙汰され、資産形成への危機感が高まっている今。「バラマキ合戦」と称される現金給付も話題となりましたが、「もらえるならもらいたいけど、そんなお金をもらったところで人生ままならない」といった声が相次ぎました。

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