応募する前に確かめたい、転職応募先のチェックポイント
大沢氏はこの「職務設計の中核的5次元」に基づいて、私たちが「やりがい」「働きがい」(内発的動機)を高める要因は、「職務拡大」(仕事の幅を広げ、職務内容の多様性を高める)と「職務充実」(仕事自体のまとまりや、仕事の有意義性を高める)を実現することにあると述べています。
さらに、優秀な社員を仕事に駆り立てる3つの条件として、「自己有能性」(挫折経験を乗り越えるなども交えて、仕事を通じて自分の効力感を体験できること)、「自己決定性」(自分の仕事について自分で考え、計画し、自分でチェックする)、「社会的承認性」(職場の仲間や上司との人間関係)の3つを挙げています。
ここまでみてきたポイントから、転職先の企業を選択するにあたって、どんなことを重視すべきかが明らかになります。
1.その企業・ポジションに「タスク有意義性」を感じているか?
2.その職務には「タスク多様性」「タスク一貫性」があるか?
3.その職場・企業では「自律性」「フィードバック」を得られるか?
「職務拡大」「職務充実」「自己有能性」「自己決定性」「社会的承認性」については、面接を通じ、求職者のほうから積極的に面接者をレビューすべきポイントです。
これらが満たされている企業では、面接時に面接官が積極的に自身のやりがいやテーマ感、自社がどのような働き方や組織運営・人事制度を運用しているかなどについて話すものです。
面接で十分に情報が得られていないと感じるようなら、遠慮せずに質疑の時間などに面接者にどんどんヒアリングし、確認してみましょう。そうした質問に明快に答えられない人が多いとすれば、あいにくあまり望ましい転職先とはいえないかもしれません。
最後に1つ、「落とし穴」についてもお話しておきます。
実は、5つの職務次元のどれを高めても効果なしというケースがあるのです。それは、当人の職務能力やスキルが著しく低い場合や当人の成長欲求が弱い場合、当人が環境条件(業務内容や雇用条件)に大きな不満を持っている場合です。
今回みたような「やりがい」や「働きがい」のチェックを行う前に、そもそもこの3要件のどれかが欠落していないかどうかを、確認してみるとよいでしょう。
転職先の企業に5つの次元を満たせる環境があるのかどうか、求職者が注視しているのと同じように、企業側の経営者や事業責任者、人事責任者も、その人がリーダーとして5つの次元を満たすチームづくり・チーム運営に取り組んでくれそうな人か否かを見定めています。
このことを認識しているかどうかで、転職活動の結果は大きく変わることでしょう。
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