(※写真はイメージです/PIXTA)

「下流老人」「老後破産」…なんとも辛い言葉が多くなった昨今。老後に必要なお金、貯められていますか? 厚生労働省『賃金構造基本調査』(令和4年)などとともにみていきます。

「従順なので、国から搾取されていることに文句も言わず…」

“サラリーマンの給料からは、税金や社会保険料があらかじめ差し引かれます。具体的には所得税、住民税、健康保険、厚生年金、雇用保険などです。その結果、たとえ年収が1000万円あっても、手取りは600〜700万円にまで減ってしまいます。給料が上がったとしても、税金や社会保険料の負担が重たいために、手取り額はほとんど増えません。

 

実際にこの十数年間、年金や保険料の負担額は上がり続けています。2002年から2017年の間で年収500万円の人は手取りが35万円、年収700万円の人は手取りが50万円も減っています。

 

多くの人はこれだけ手取りが減っていることを知りません。サラリーマンは従順なので、国から搾取されていることに文句も言わず、黙々と働き続けているのです。”『9割の日本人が知らない「資産形成」成功の法則』

 

Aさんの奥様のBさんは、現在パートタイムで働いており、年収は103万円にギリギリ収まる金額です。自分と夫の老後のためにと働き続けていますが、正直限界を感じているそう。

 

「家の近くの食料品屋で働いています。時給は1,100円。多い月で月十万円程度に収まるよう調整しながら勤務していますが……しんどいですね。立ち仕事にそろそろ限界を感じているのですが、結婚してすぐ専業主婦になって、働いていなかった時代が長かったもので、パソコンなどはあまり得意ではないんです」

 

「私ももちろん頑張ります。ただ、夫には70歳を過ぎてもしっかりした収入を得てほしい。今までは子どもたちの学費で貯蓄どころじゃなかったけど、老後資金だって危ういんですから。2,000万円でしたっけ? そんな老後のための貯金、全然ありませんよ。……唯一、住宅ローンだけはなくてよかったと、心の底から思っています」

 

「老後2,000万円不足」問題の後に、「人生100年時代」という言葉が流行しました。厚生労働省のホームページには、「人生100年時代」について次のように掲載されています。

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