「参入障壁の高さ」は経営の「安定しやすさ」
例えばあなたが山登りをするとして、その山が高いのか低いのか、断崖絶壁なのか登山道を歩くだけなのか、1人で登れる山なのかチームを作らなければ登れない山なのか、で持ち物も装備も登山にかかる日数も変わってきます。
しかし、山それぞれに違いはあれど、その山に登りきることができたら成功です。どの山に登るのか、どうなったら成功なのかの達成条件を事前に決めておくことが重要です。
フランチャイズの山の高さは、そのビジネスの難易度ということができるでしょう。高い山のほうが登る人も少ないように、難易度が高い業態は新規に始める人が少ない業態と言えます。難易度はつまり参入障壁と言い換えることができます。
参入障壁が低い業態は、誰でもできるということです。誰でもできるものは競争が激しくなりやすいので、勝ち残るのが大変です。たとえスタート段階で経営がうまくいっていたとしても、競合が出ればすぐに真似される恐れがあります。
逆に参入障壁が高い業態は、安定しやすいということになります。安定しやすいとはいえ、参入障壁が高いということは業務の難易度が高かったり、初期投資が高額であったりします。
コメダ珈琲は初期投資が数千万円と言われていますし、1年間の実務経験がなければ加盟することができません。新たなビジネスの候補に上がったとしても、初期投資額が高いという点と実務経験を1年間積まなければならない点でコメダ珈琲を選択できる人は少ないでしょう。そういった意味で、参入障壁が高いビジネスと言えます。
経営において重要なこと
また、もう1つ重要なポイントは、そのビジネスが店舗を増やすことができるフランチャイズであるのかどうかということです。
1店舗だけ経営すれば満足だと思って始めたビジネスでも、経営が安定し年月が経つと事業を拡大したくなるかもしれません。そうした時に複数店経営が認められてないフランチャイズだと店舗を増やしたくても増やすことができません。
フランチャイズでない起業であれば、増やしたくなったら増やすことができます。しかし、フランチャイズは本部がそもそも認めていないことは、やることができないものなのです。
例えば、ワークマンは1店舗を夫婦で経営するビジネスモデルです。複数店での経営は認められていません。セブンイレブンも家族経営が中心ですが、複数店を経営することができます。このように大企業間でも条件は違います。店舗を拡大できる可能性があるのかどうかも考慮すべきでしょう。
成功の形というのは、人それぞれ、様々です。人によっては1店舗でじっくりとやることが向いているかもしれないし、人によっては多店舗展開していくバイタリティがあるのかもしれない。人と関わらずに1人でやっていったほうがうまくいく方もいるでしょう。資金面でも多額の投資ができる方もいれば、少ししか資金がない方もいます。人それぞれ属性が違うので、成功の形というのは違って当然です。
いずれにせよ、加盟しようと思っているフランチャイズの参入障壁の高さやそのビジネスでどんな成功の形があるのかを加盟前に調査しましょう。どの山に登るのか、どうなったら成功なのかを事前に決めておいたほうが良いでしょう。
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