(※写真はイメージです/PIXTA)

今、世界でも大きなトレンドになっている「メタバース」。今後は、Web3とリンクした仮想空間によって、まだ誰も見たことがないプラットフォームが構築される可能性が高い、と元金融担当大臣秘書官であり日本初アートオークション会社の株式上場を主導した倉田陽一郎氏(現・Shinwa Wise Holdings社長)は言います。倉田氏の著書『アートが変える社会と経済 AI、NFT、メタバース時代のビジネスと投資の未来』(悟空出版)から、一部抜粋して紹介します。

まったく新しい形の経済システムが成立…?

2022年、ブロックチェーンを実装した社会形成が推進されていく中で、現実社会の仕組みにブロックチェーンを組み込んでいくインフラが形成されていきました。そして、それ以上に簡単にWeb3を私たちの生活に組み込む在り方として、仮想空間の中にブロックチェーンを組み込み、新たなプラットフォームとしてインフラを形成するプロジェクトが世界中から生まれています。

 

実際の世界にブロックチェーンを組み込むことは、Web2.0とWeb3をリンクさせることで非常なストレスがかかるため、開発に時間もかかり、運用も大変です。これに対して、仮想空間上であれば、簡単にウォレットを組み込んで運用することが可能です。そのためのプラットフォームも、その目的のための開発になるので、ブロックチェーンとWeb3とは非常に相性が良いのです。

 

このような流れの中、メタバースにトークノミクス(ブロックチェーンを裏付けとするトークンにより構築される経済)を組み込んだ世界を構築するプロジェクトが一気に浮上します。この中でWeb3は、最初から標準仕様として、誰もが簡単に接続して参加できます。そして誰もが利用者であり、管理者にもなれる「DAO」の実現が可能になります。ゆくゆくは世界がまだ見たことのない、まったく新しい形の経済システムがネット上で成立する可能性もあります。

「別次元の世界で生きる可能性」が見えてきている

今、「メタバース」が世界でも大きなトレンドになっています。その大きな要因は、Web3とリンクした仮想空間により、私たち人類がこれまでのリアルな世界だけでなく、技術的に別次元の世界で生きる可能性が見えてきたからです。

 

実は、メタバースそのものは、すでに古くからありました。コンピュータ上の仮想空間という発想は、80年代の『トロン30』という映画などでも描かれています。これをより生々しく描いたのは、『マトリックス』です。

 

そして人間同士が何らかの機器を使ってパソコン内に「アバター31」を作り、アバター同士でコミュニケーションすることは、この先ゲームでもビジネスでも必然のように考えられるようになるでしょう。最近の映画では、スティーヴン・スピルバーグ監督の『レディー・プレイヤー1』は、まさしく近未来を予見するものでもありました。

 

そして今、5G32のような大量データのやり取りが可能になり、ある程度、メタバースによる現実的な成功例も出てきました(このことは、同書で詳しく説明します)。そのためFacebookは、時代の変化を見据え「Meta」と会社名を変更したわけです。

アートが変える社会と経済

アートが変える社会と経済

倉田 陽一郎

悟空出版

ブロックチェーンとコミュニティ経済のビジネスヒントがここにある! Web3時代、アートの投資価値は上昇!NFT、メタバース上で新たな評価を生む! アートが世界で資産価値としての存在感を増し、デジタルアートが出現する…

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