〈手帳あるある〉手帳に予定を書く⇒計画通りに取り組めない・時間が足りない⇒心が折れる…この「計画倒れ」を防ぐ方法【元偏差値39・東大現役合格者が直伝】

〈手帳あるある〉手帳に予定を書く⇒計画通りに取り組めない・時間が足りない⇒心が折れる…この「計画倒れ」を防ぐ方法【元偏差値39・東大現役合格者が直伝】
(※写真はイメージです。/PIXTA)

偏差値39・模試E判定続きの状態から東大へ。松島かれん氏が東大現役合格を果たせたのは、「手帳」を通して自己管理・自己分析・自己肯定ができるようになったからだといいます。せっかく手帳を書いても、予定通りにこなせず悩む方は多いでしょう。本記事では、松島氏の著書『無理せず自然に成績が上がる勉強のトリセツ 東大生の合格手帳術』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、計画倒れを防ぐ解決策を紹介します。受験生だけでなく社会人にも役立つ内容です。

自分の一生懸命を出し続けるには、書き込む「予定の量」も重要

手帳はそれぞれの性格や今までの経験・環境と密接に関わっており、無意識の考えや価値観、自分らしさを反映するものであるため、自分にとってベストな予定量がどれくらいなのかということも自然と見えてきます。とはいえ、最初は何割が自分にとってベストなのかわからないことも多いと思います。実際、私自身、いろいろな量の勉強内容を書き込みながら、5〜7割が私のベストであると気づきました。

 

なので、みなさんも自分が一生懸命を出しやすいのは「予定何割」なのかをいろいろ試してみながら見つけ、その割合を「予定通り」としたうえで手帳と向き合ってみてください。この前提があるだけで、計画倒れや時間のなさを改善できることが多くあります。

 

それでもどうしても計画倒れや時間不足が生じてしまうときには、ここからお話するSTEPに沿って手帳と向き合ってみるのがおすすめです。

【STEP1】まずは「本当に頑張った?」と自分に問う

計画通りに進まないとき、私はまず、手帳を振り返りながら「本当に頑張った?」と自分自身に聞いてみるようにしています。計画倒れの原因は「つい何かに甘えてしまい頑張れていなかった」、あるいは「キャパオーバーの状況」の2つがあり、それぞれに合った解決法があると考えているからです。

 

「頑張った?」と自分に問うことで、見たくない現実と向き合わなければならないときももちろんあります。「私は最近何をしていたんだろう…?」と落ち込んだり、取り組んでいなかった理由を考えても、「あれ、この理由だとしてもこの現実は何も変わらないよね…」とやっぱり落ち込んだり。

 

ですが、その落ち込みはいつか必ず感動に変わると信じて、手帳を開きながら今の自分に嘘をつかず、向き合うことを心がけています。

 

■今の頑張りで「どんな未来」が待っているか考える

それでは1つ目の、計画倒れの原因が「つい何かに甘えてしまい頑張れていなかった」ことにあるケースについてお話します。例えば、つい眠気に負けてベッドに横になりそのまま寝てしまったり、ついボーっとして時間ばかり過ぎてしまったり…そのせいで手帳に書いた勉強内容や予定が終わらなかったという経験はありませんか?

 

ですが、そんな自分にダメだと怒るだけではただ苦しさやモヤモヤした気持ちばかり残ってしまい、自分の行動や気持ちを変化させるところまで進めないことがあります。

 

そこで、私は手帳を開いて、「今ここで私が頑張れたら、どんな未来が待っているだろう」と考えて書くことを心がけるようになりました。未来の変化が具体的に思い浮かべられれば、今の頑張りも前のめりに取り組めるようになります。

 

例えば、「今ここでもう一踏ん張りだけして、この勉強を終わらせることができたら、明日の私は笑顔で、スッキリした気持ちで1日を過ごせる。そしたら映画を1つ見よう」などと書き込むのです。なんてささいなことと思われるかもしれませんが、明日1日が、スッキリした気持ちで過ごせることも私にとってはとても素敵な未来です。

 

他にも、「私は自分のためには頑張れない。でも、誰かの笑顔のためならどこまでだって頑張れる。東大に合格してもし、家族や友人、先生に一瞬でも笑顔を届けられる可能性があるのなら、その可能性に賭けてみたい。その一瞬の可能性のためになら、今を一生懸命頑張れる」という言葉を思ったこともありました。

 

このように、今の頑張りの先にある未来をより鮮明に思い描けると、自分の「頑張るスイッチ」がワンランクパワーアップして、予定をさらに進められるようになるはずです。

 

■「状況と気持ち」だけ書いて休む

一方で、私は以前、「頑張って」という言葉に耳を塞ぎたくなったときがありました。自分自身の要領の悪さや不器用さのせいでなかなか勉強や予定、To Doが終わらないだけでなく、1つ終わったと思っても、まだまだ取り組まなければならないものは山積みで…。

 

いろいろなことに取り組んでいると、毎日窓の外は夕焼けになり、どんどん暗くなったかと思えば、気づけばカーテン越しの世界は明るくなっていて、時々ふと我に返り、思考も手の動きも停止して「どうしよう」という一言が宙に浮かぶ。いつもは背中を押されるはずの「頑張って」という声を、「わかってる…」とか「頑張ってないわけじゃないはずなのに…。いや、頑張ってるというのは私の勘違いでしかなくて、やっぱり私は頑張ってないのかな…」などとまっすぐとらえられなくなってしまう瞬間がありました。

 

この瞬間こそ、STEP1の冒頭でお話した「キャパオーバーの状況」だと考えています。そのようなときは、「未来を想像して頑張る」ことよりも、いつか振り返ったときに自分を受容できるよう「今の状況と気持ち」だけ手帳に書いて、できるところまで走ってその後長く休んだり、あるいはその状況のまま休む決意をすることも大切ではないかと思っています。

 

時間が経つとどうしても、過去の記憶は薄れてしまいますよね。すると、本当は今、自分なりに最大限頑張っているにも関わらず、未来のとある瞬間で過去を振り返ったときに今の状況や想いを思い出せず、「あれ? どうして私はこのとき頑張らなかったんだろう」と後悔したり、自分を責めたりしてしまうことにつながりかねません。未来の自分が今日を思い出して苦しくならないよう、今の状況と気持ちを書いておくことが、今だけでなく将来においてもとても大切なのです。

次ページ【STEP2】実はこっそり縛られている「何か」がないかを探す

※本連載は、松島かれん氏の著書『無理せず自然に成績が上がる勉強のトリセツ 東大生の合格手帳術』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋・再編集したものです。

無理せず自然に成績が上がる勉強のトリセツ 東大生の合格手帳術

無理せず自然に成績が上がる勉強のトリセツ 東大生の合格手帳術

松島 かれん

日本能率協会マネジメントセンター

【偏差値39から東大現役合格を実現!】 高校1年生の頃、自信のなさやいろいろなことに悩み続け、「一歩が踏み出せない自分を変えたい!」と東大受験を決意した松島かれん氏。しかし、数学では一桁の点数を記録したり、受験…

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