今後の中古マンション売却は売り出し価格からの減額も視野に入れたほうが良い
コロナ禍の在宅需要などで盛り上がった中古住宅好調のピークは、既に過ぎ去ったと考えることができる。
今後の中古マンション市場では、新築と競争できるグレードや立地などの条件が良い中古マンションがこれまで通りに売れる一方で、長期間売れ残る競争力のない中古マンションの数は増加していくことになるだろう。また競争力のある中古マンションは相対的に高級で価格が高いことが多く、高くなってきた中古マンションの成約価格がさらに高くなる可能性がある。
報道等で中古マンションの成約価格が高くなっているというニュースを聞くと、現在保有しているマンションや、これから購入するマンションの価格が将来も上がっていくという期待が高まるのは仕方がないのかもしれない。
しかし、成約価格が上昇というニュースがあったとしても、すべての中古マンションの成約価格が上がるわけではない。競争力のない中古マンションの価格は、今後はあまり上がらないと考えられる。さらに言うと、今後、中古マンションの在庫がさらに増え続けるとすれば、売れ行き状況は一層悪くなり、価格が下がっていく可能性があるだろう。
もし今保有しているマンションを売却したいと考えているなら、成約価格の見込みをある程度は柔軟に考える必要がある。具体的には、仲介業者と定期的に連絡を取り、「売り出しから数カ月たっても買い希望の問い合わせが何もない」など当初想定していた売れ行きと異なる場合には、価格の減額を検討した方が良いかもしれない。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ
■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走