「メタバース」につながっている“少数キーワード”
テンバガーが狙えるキーワード②ハプティクス
そこで注目されるのが、ハプティクスである。ハプティクスとは手触りや衝撃といった触覚をデジタルで再現する技術のことであり、この技術とメタバースが融合すれば、とてつもない世界が出現するに違いない。
テンバガーが狙えるキーワード③建設RX
この言葉は、四季報(2022年夏号)のブレインズテクノロジー(4075)とムロコーポレーション(7264)のコメント欄にあった。
前者は建設業を中心に異常検知と企業内検索エンジンを提供している企業で、「【新分野】ゼネコン参画の建設RXコンソーシアム入会、作業現場ロボティクス化を開拓」と書かれていた。
後者は精密部品メーカーで、「建設RXコンソーシアムに参画、工場の自動化などで技術連携推進」とあった。
「RX」とは、ロボティクス・トランスフォーメーション(Robotics Transformation)のことで、デジタル変革(DX)になぞらえた「ロボット変革」を意味する。
2021年9月に、建設施工ロボット・IoT分野での技術連携を目的とした「建設RXコンソーシアム」が鹿島建設・竹中工務店・清水建設の大手3社を中心に発足。2023年1月現在で会員数は正会員28社・協力会員137社の計165社を数えるという。
両社ともに建設RXで輝きそうな銘柄になっていると言えるだろう。
テンバガーが狙えるキーワード④エクソソーム
この聞き慣れない言葉は、四季報(2022年夏号)中の三洋化成工業(4471)とセルソース(4880)のコメント欄にあった。
エクソソームはどのようなものかというと、三洋化成工業のホームページによれば「エクソソームは細胞から分泌される微小粒体で、細胞間でさまざまな情報を伝達する生体物質であり、疾病の診断や治療にも使える」としている。
三洋化成工業は高吸水性樹脂の草分けと言える企業で、「徳島大と共同で高吸水性樹脂を用いたエクソソーム(細胞分泌の膜小胞)の精製法開発」と書かれていた。
同社は、1978年に世界で初めて商業生産を開始して以降、さまざまなニーズに合わせて高付加価値のSAPを開発してきており、徳島大学の研究グループの基本構想・評価技術と同社のSAPの設計・製造に関するノウハウを組み合わせることによって、エクソソームの回収・精製に適した精製法の確立に成功したという。
セルソースは再生医療を手がける企業で、コメント欄には「【化粧品】ヒト間葉系細胞由来のエクソソーム化粧品原料を開発、ユーチューバーとコラボで同成分配合の美容クリーム発売」と書かれていた。
このように、新しい言葉が次々に登場してきて、とりわけIT分野の場合はSFの世界に踏み入ったような感じがするが、まだ一般に顕在化していない「少数キーワード」を四季報から見出すことが、テンバガーにつながる可能性が大きい。
渡部 清二
複眼経済塾
代表取締役塾長
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