(※写真はイメージです/PIXTA)

賃貸マンション経営、賃貸アパート経営、駐車場経営、コインランドリー経営…土地の活用方法には、さまざまな種類があります。それぞれにどのようなメリットがあるのでしょうか?後藤光氏が代表を務める株式会社サステナブルスタイルが運営する、相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』の記事から、宅建士兼FPである、松本直之氏が監修した記事を一部編集してお届け。それぞれの土地の活用方法における失敗事例をもとに、土地活用について詳しく解説します。

❸自身の資産形成に役立つこと

土地を効果的に活用することによって、はじめて利益を生み出せます。

 

土地活用によって利益を生み出す方法には、様々な態様が考えられます。

 

土地所有者がその土地の上に建物を所有し、個人で土地・建物を利用(経営を含む)するのか、事業として土地・建物を他に賃貸するのかによっても、利益の多寡に違いが出てきます。

 

そして、利益の算定については、初期投資額や節税効果も考えなければなりません。

 

しかし、どのような態様で土地活用をするにせよ、土地とその建物を利用することによって、利益が得られれば、それだけで土地活用が自身の資産形成に役立つといえます。

 

しかも、土地上の上物は現物資産そのものです。

 

このように自身の資産形成に役立つことは、土地活用のメリットといえます。

 

❹地域の貢献につながること

土地活用は、土地所有者だけでなく、地域の住民にも利益をもたらすものです。

 

地域住民の生活に欠かせない診療所や介護施設などの公共性の高いものはもちろん、賃貸住宅、駐車場なども、地域にとって重要な役割を担います。

 

土地所有者が、自らが利用(経営を含む)するのか、他に賃貸する形をとるのかはともかく、その地域に足りないもの、住民が必要としているものを建てることは、地域に貢献することになるのです。

 

このように地域の貢献につながることは、土地活用のメリットといえます。

 

上述したようなメリットを導くためには、土地活用での失敗を回避するようにしなければなりせん。

 

そのために、「自分の所有する土地に合った活用方法を選択すること」「土地活用を始める前に土地の活用方法を念頭に置き、初期投資額・税負担と節税の見通し・利益の見込みなどを試算し、収支から見た経営のリスクを理解しておくこと」「土地活用の相談内容に応じた信頼できる相談先を選ぶこと」の3点が重要です。

土地活用の失敗事例8選

 

土地活用に関する種類別の失敗事例について解説します。広い土地や山の土地については、毎年発生する固定資産税に見合う土地活用が求められますが、主な土地の活用方法の種類とそのメリットの評価は、上述したとおりです。

 

さらに、主な土地の活用方法の種類別に、それに向いている立地条件のポイントを見てみることにします。

 

その上で、これら土地の活用方法の種類別に、メリットや立地条件における失敗事例を挙げてみましょう。

 

賃貸マンション経営

賃貸マンション経営における失敗事例は以下の通りです。

 

立地条件

❶駅に近い土地

❷閑静な住宅街にある土地

❸治安の良い住宅街の土地

❹スーパーや商店街に近い土地

❺マンションを建てられるほどの広い土地

❻小中学校に近い土地

 

失敗事例

❶収益を得られやすいと考え、初期投資額に対して一定期間内で得られる利益がどの程度か(利回り)、経費、売買価格など全体の収支を把握していなかったため、賃貸マンション経営に困難を来したこと。

 

❷節税に有効という触れ込みだけで、利回りがどの程度か、空室のリスクやリフォーム費用、修繕費などの経費を考慮することなく、賃貸マンション経営を始めてしまったこと。

 

賃貸アパート経営

賃貸アパート経営における失敗事例は以下の通りです。

 

立地条件

❶駅やバス停に近い土地

❷治安の良い住宅街の土地

❸郊外でも住環境の良い土地

❹スーパーや商店街に近い土地

❺学生街にある土地

 

失敗事例

❶定期的にメンテナンスを実施していないため、物件としての価値が下がり、入居率が低下してアパート経営が難しくなったこと。

 

❷節税効果だけを目的にアパート経営を行ったが、経費、収益など全体の収支の検討を十分していなかったため、赤字経営に陥ったこと。

 

賃貸戸建て経営

賃貸戸建て経営における失敗事例は以下の通りです。

 

立地条件

❶駅やバス停に近い土地

❷閑静な住宅街にある土地

❸郊外でも住環境の良い土地

❹スーパーや商店街に近い土地

❺小中学校に近い土地

 

失敗事例

❶持ち家を賃貸するためリフォームしたものの、ペット飼育可で賃貸契約が長期だったため、退去のたびにリフォーム費用がかかるとともに工事期間も長くなり、賃貸できない空白期間が生じたこと。

 

❷築年数が古い戸建てを賃貸したところ、度重なる修繕費用を要したため、収益を得るまでに至らなかったこと。

次ページ駐車場経営、コインランドリー経営の失敗事例

※本記事は、株式会社サステナブルスタイルが運営する相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』からの転載記事です。

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