「2,000万円」で立退き迫られた60代・初老、頑張った結果→「2億7,000万円」へアップの大逆転劇。業者が悪気なく「ボッタクリ」をしてしまう「根本原因」

「2,000万円」で立退き迫られた60代・初老、頑張った結果→「2億7,000万円」へアップの大逆転劇。業者が悪気なく「ボッタクリ」をしてしまう「根本原因」
(※写真はイメージです/PIXTA)

全国で行われる駅前エリアなどの再開発。あなたの自宅やお店などがある日突然、市街地再開発事業の区域に指定され、立退きを迫られる可能性は誰にでもあります。しかし、立退きにあたって支払われる立退料については、納得のいく金額よりもはるかに少ない金額を提示される場合も…。本記事では、再開発の立退き交渉に関する案件について多く取り扱ってきた大山慧弁護士が、億単位のお金を損失しないためのポイントを解説します。

再開発や立退きのよくある勘違い

再開発に伴う立退き交渉は、いざ自分の身に降掛ってくるまでは、ほとんどの方にとって馴染みのないことでしょう。

 

それだけに、さまざまな誤解や勘違いから、立退料で損をしてしまう可能性が大いにあるのです。物件のオーナーが勘違いしやすい3つのポイントについて解説します。

勘違い1:再開発組合の言うとおりにすれば悪いようにはならない

物件のオーナーや住民の皆さんが立退き交渉を行う相手は、基本的にはデベロッパーが派遣した担当者になります。

 

親切で丁寧に見えても、あくまでもビジネスとしてデベロッパーの利益を確保するのが彼らの目的であり役割なので、言いなりにならず冷静に判断する必要があります。

勘違い2:30日間で立退きの条件をすべて決めなくてはならない

都市再開発法では、再開発組合が設立されて30日以内に、「権利返還(再開発後の建物に入居する)」「地区外転出」のどちらかを選択しなくてはなりません。

 

ただし、この30日間で立退料の金額まで決めなくてはならないわけではないのです。

 

「法律で30日と決まっていますから!」と急かされて納得のいかない金額で合意してしまうと、それを覆すのは大変困難ですから、焦らず冷静に対応しましょう。

勘違い3:ずっと居座っていればいい

知人や雑誌などの情報で、「立退きに納得しないときは、相手が根負けして高額の立退料を支払うまで居座っていればいい」といった話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

 

確かに、一般住宅の大家(賃貸人)が住人(賃借人)に退去を求めるような場合、賃借人は簡単に追い出されないよう法律で守られています。

 

ところが、市街地再開発事業においては、また別です。再開発組合は都市再開発法96条1項2項による「明け渡し請求」の権利をもっており、この請求を無視していると裁判を起こされ、金額的にも不利な条件で立退きを強制されることになります。

立退料で損をしないために

主に上記3点の誤解から、本来受け取れるはずの金額を手にすることができない人もいます。知識不足と言ってしまえばそれまでですが、こうした知識は日常生活では使わず、学校で教わる機会もほとんどありません。

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