(※画像はイメージです/PIXTA)

足元の為替市場では植田新総裁の会見や、CPI(消費者物価指数)をはじめとした米の各種指標の発表を受けて、不安定な相場展開が続いています。そのようななか、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏は「米国2年債の利回り」から、米ドル/円の水準が予想できるといいます。詳しくみていきましょう。

米ドル/円は「120日移動平均線」を割り込んだが…

ところで、米ドル/円は1月にかけて130円以下に急落したことで、トレンドを判断する上で参考になる120日MA(移動平均線)を大きく割り込みました(図表5参照)。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表5]米ドル/円と120日MA(2021年1月~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

これは、米ドル安・円高が継続的な動き、つまりトレンドとして展開している可能性を示すものでした。その意味では、それと逆行する米ドル高・円安は、あくまで一時的な動きの可能性が高いと考える必要があるでしょう。

 

そんな一時的な米ドル高・円安は、120日MAを大きく、長く超えない程度にとどまるというのが経験則の示すところ。米ドル/円の120日MAは、足元で135円弱まで低下してきたので、その意味ではかりに米2年債利回りが上昇し135円以上へ米ドル高・円安となっても、それは大きく、長く続くことは期待しにくいと考える必要があるのではないでしょうか。

 

以上を踏まえると、今週は先週末の流れを引き継ぎ、「米金利上昇=米ドル高」への戻りを試す動きが注目されるものの、それが一辺倒に進むとも考えにくく、先週同様に上下に不安定な展開が続く可能性が高いのではないでしょうか。今週の米ドル/円は132~135円中心で想定したいと思います。

 

 

吉田 恒

マネックス証券

チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長

 

※本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は筆者の個人的な見解を示したものであり、筆者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、筆者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

 

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