(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

ルピーは対ドルで最安値圏

■昨年、インドルピーは対米ドルで、過去最安値を更新しました。インフレ加速に伴い米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な利上げを継続したことを背景とした米ドル全面高により、経常赤字国の新興国通貨が売られた影響を大きく受けました。昨年11月以降、FRBの早期の利上げ停止観測が強まり、米ドルが主要通貨に対して反落する局面がありましたが、ルピーは対米ドルで、最安値圏でもみ合っています。

 

■ルピーは対円では、米ドル高に伴う円安から昨年秋にかけて上昇しましたが、米ドルの反落や日銀の長短金利操作の修正を受けて下落し、上げ幅を縮めました。

 

インドルピーの推移

今後の展開:ドル高一服でルピーは下げ止まりの兆候

■2月にFRBの金融引き締めが長期化するとの観測が強まったものの、ルピーは米ドルに対し、底堅く推移しました。この背景には、昨年と異なり、FRBの利上げが終盤に近付いてきたと受け止められていることがあるとみられます。昨年5月以来インドの利上げも続いており、金融政策のペースの差を意識したルピー売りは一巡している可能性があります。足元の米金融不安の高まりもあり、米ドルは上値が重くなっています。

 

■また、昨年秋以降インドの貿易収支赤字が縮小傾向にあることも、経常赤字がマイナス要因とされるルピーの売り圧力を弱める可能性があります。

 

■昨年来インド株を大きく売り越してきた外国人が、3月に入り、買い越しに転じていることも注目されます。インドの成長期待から資本流入が増加すれば、ルピーの安定化につながると期待されます。

 

インドの政策金利と消費者物価

 

インドの通関貿易収支

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『インドルピーは対ドルで「最安値圏もみ合い」…今後の展開は?【マーケットのプロが解説】』を参照)。

 

三井住友DSアセットマネジメント株式会社

 

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