(※写真はイメージです/PIXTA)

本記事は、東洋証券株式会社の中国株コラムから転載したものです。

出張ニーズが回復中…動き出した中国交通事情

--空港もホテルも混雑。これが“報復性出張”なのか……

 

深センに住む中国の知人が微信(WeChat)上でこうつぶやいた。

 

1月下旬の春節(旧正月)前後には久しぶりの帰省ラッシュが見られたが、今は駅や空港で出張客の姿が目立つ。ゼロコロナ政策が解除され、突然隔離される心配がなくなった。行動の自由を取り戻した市民。当たり前のことが当たり前にできる生活が再始動している。

 

上海のターミナル駅に往時の賑わいが戻ってきた。コンコースは朝も夜も客で溢れている。数分おきに出発する列車は軒並み満員状態。私が乗ろうとした列車で、1等席(日本のグリーン席に相当)は完売、2等席(同普通席)が数枚残っているだけ、というケースもあった。1等は2等より6~7割ほど料金が高い。快適性優先の客が増えているのだろうか。

 

最近訪れた南京や杭州の駅もごった返していた。夕方から夜にかけては出張帰りのビジネスマンをよく見る。日本の新幹線とそっくりだ。上海虹橋駅では夜9時過ぎにもかかわらずタクシー乗り場に100人以上の列ができていた。“コロナ前”によく見た光景で、なんだか懐かしい。

 

航空業界も急回復中だ。春節効果もあり、1月の国内線旅客数は前年同月比33.7%増の3933万人だった(前年の春節は2/1なので単純比較は難しいが)。LCC(格安航空会社)大手の春秋航空(601021)によると、同社の春節期間中のロードファクター(有償座席利用率)は概ね88%前後だったという。

 

特に基幹路線(北京、上海、広州、深センなどを結ぶ便)の需要が旺盛だ。上海~北京の航空チケットは定価2150元だが、中国東方航空(00670)のサイトを見ると割引なしで販売する便もある。7~8割引の“バーゲンチケット”もよく見られた昨年から大きく様変わり。業界関係者からは「業務の必要性がある出張客は割引なしでも問題ない」と強気の声も聞かれる。

 

写真:東洋証券株式会社
出張や旅行客でごった返す杭州東駅(2/23夕撮影) 写真:東洋証券株式会社

 

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