(※写真はイメージです/PIXTA)

結局、何歳から年金をもらうのがトクなのでしょうか。人生100年時代といわれ、健康寿命が延びて高齢者や女性の就業が進み、定年間近の中高年層の雇用延長、副業など多様な働き方も浸透してきました。「年金受給」の開始をどう考えたらいいか、一緒に考えていきましょう。

年金受給を遅らせるほど年金が増加する?

あなたの老後を左右する年金制度が改正されました。年金制度の何が、どのように変わったのでしょうか。「何歳から年金を受け取るのか」を「自分で決める」ことができるうようになりました。

 

年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)は65歳からの受給開始が基本ですが、本人の希望によって受け取る時期を早くすることも、遅くすることもできます。

 

年金の受け取る時期を65歳より早くすることを「繰り上げ受給」、65歳より遅くすることを「繰り下げ受給」といいます。2022年4月の年金大改正では、年金の受給開始年齢を最大「75歳まで繰り下げる」ことができるようになりました(1952年5月2日以降に生まれた人)。

 

これまでも70歳まで繰り下げることができましたが、それがさらに5年間、遅らせることができます。75歳まで繰り下げると65歳から受け取るのと比べて、受け取る年金額が84%も増やすことができます。これが今回の年金大改正の最大のポイントです。

 

つまり、「できるだけ長く働き、年金の受給開始を遅らせば遅らせるほど、受け取る年金額が増えていく」仕組みに変更されたのです。

 

受給を1カ月遅らせるごとに「0.7%」、1年で「8.4%」5年で「42%」、10年で「84%」年間の受給額が増えます。逆に需給を1カ月早めるごとに「0.4%」、1年で「4.8%」、5年で「24%」年間の受給額が減ります。ただし、75歳に繰り下げられるのか1952年4月2日以降に生まれた人。または繰り上げた際の減額率が0.4%になるのは1962年4月2日以降に生まれた人。
受給を1カ月遅らせるごとに「0.7%」、1年で「8.4%」5年で「42%」、10年で「84%」年間の受給額が増えます。逆に需給を1カ月早めるごとに「0.4%」、1年で「4.8%」、5年で「24%」年間の受給額が減ります。ただし、75歳に繰り下げられるのか1952年4月2日以降に生まれた人。または繰り上げた際の減額率が0.4%になるのは1962年4月2日以降に生まれた人。

 

それでは、年金はどう受給したらいいのでしょうか。

 

遅らせば受け取る年金が増える。しかも、何歳から年金を受け取るかは自分で決めることができるようになったことで、新しい悩みがでてきました。

 

それは「いったい何歳から年金を受け取り始めれば一番トクか」という悩みです。

 

年金は生きているうちは生涯にわたって受給できる制度ですから、65歳から受け取れば、それだけ長い期間、受け取ることができます。その一方で、受給開始を遅らせば遅らせるほど、受け取る年金額は多くなります。

 

年金を生涯にわたって受け取る「総額」で考えた時、受け取る総額をもっとも多くするには、何歳から受け取り始めるのがいいのでしょうか。その「年金受給戦略」を自分で立てて、実行する必要が出てきました。

 

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