不動産投資は、投資する物件の種類やその立地、新築物件か中古物件かなど、組み合わせによっても投資スタイルはさまざまです。そんな数ある不動産投資法のなかで、賃貸管理会社を31年経営してきた経営者の結論が、「東京23区内の中古ワンルーム投資」だといいます。24,000戸以上を管理する不動産会社の代表の重吉勉氏が著書『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)で明らかにします。

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不動産投資の目的は長期安定収入を得ること

不動産投資の目的は長期にわたって安定的に家賃収入を得ることにあります。

 

不動産投資には、不動産を第三者に貸し出して家賃収入を得るインカムゲインと、不動産自体を売却して利益を得るキャピタルゲイン(売却益)の2つがあります。老後の収入源や経済的自由を目指すには、キャピタルゲインではなくインカムゲインを得ることを目的とすべきです。

 

売却益ねらいの不動産投資は間違いです。不動産を購入して、高く売り抜けるような投資法を、あなたには決しておすすめしません。

 

■売却益は考えないほうがいい

 

ここ数年、不動産市況の好調が続いていることから、売却益をねらうことを推奨するような不動産投資手法も紹介されています。しかし、わたしはこうした売却益をねらう方法は絶対におすすめしません。

 

わたしはこの不動産投資の業界に35年以上います。売却益をねらって不動産投資を行い、大変な目にあってきた人を実際にこの目で何人も見てきました。

 

平成バブルの絶頂期は、まさしくこの売却益ねらいの不動産投資が主流でした。ローンの借入れ金利が8%もあって、家賃収入から経費や毎月のローンの返済を差し引いた赤字額が15万円になったとしても、すぐに売って利益を出せるからといってどんどん不動産が売れる時代でした。

 

しかも、不動産投資で出た赤字は所得を減らし、節税になるからといって、毎年赤字になっていても、投資手法としてまかりとおっていたのです。

 

ごく普通のサラリーマンが多額のローンを組んで不動産投資を始めていました。それがバブルがはじけてどうなったか。ほとんどの人が、身の丈を超えるような多額の借金をしているなかで物件価格が急落したため、物件を売っても借金が返せなくなりました。

 

多くの方が自己破産に追い込まれました。書店では自己破産手続き関連の本がたくさん置かれたほどです。

 

不動産市況が盛り上がっているからといって、安易に売却益をねらい、節税目的で不動産投資を始めてしまうと、取り返しのつかない失敗を招いてしまいます。

 

■「東京の中古ワンルーム投資」が最適な理由

 

不動産投資とひとくちにいっても、投資する物件の種類やその立地、新築物件か中古物件かなど、組み合わせによっても投資スタイルはさまざまです。そんな数ある不動産投資法のなかで、賃貸管理会社を31年経営してきたわたしの結論が、「東京23区内の中古ワンルーム投資」です。

 

東京の中古ワンルーム投資が最もリスクが少なく、効率の良い投資法です。その理由を5つにまとめました。

 

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本連載は重吉勉氏の著書『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)から一部を抜粋し、再編集したものです。

不動産投資が気になったらはじめに読む本

不動産投資が気になったらはじめに読む本

重吉 勉

金風舎

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低金利時代の不動産投資で成功する人、失敗する人

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重吉 勉

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